■安田 臣(たかし)氏の建築
昭和46年12月7日、関宮町役場と山村開発センター(関宮エイドホール)の建物が同時に完成しました。
旧関宮町役場は、北側からは鉄筋3階建て、南側からは2階建てに見えます。北側は3階の壁が張り出した威圧感のある壁面を作る一方で、南側は2階の窓が連続する柔らかい印象の建物です。見る方向で形が変化します。
設計は、東京の安田 臣(たかし)建築設計事務所です。安田氏は島根県出身で、建設省営繕局監督課長などを務めた建築家です。昭和34年に島根県庁と県庁議事堂、昭和37年に大分県庁、昭和41年に島根県民会館を設計しました。
この当時の関宮町役場は小さな木造二階建てでした。安田氏が設計した鳥取県佐治町山村開発センターを視察し、役場等の新築を進めました。
安田氏は、完成記念の関宮町広報に「過疎化した町に新しい町の中心地が構成され、町民の皆様に喜んで使っていただき、町に若い人々と共に、新生ないぶきが通い、新しい時代の若さがおとずれることを祈念する」、「関宮町の近代化のために役立ちたいと願う」と記しています。
今年度、老朽化した旧関宮町役場は解体され、その跡は、市民活動の核となる拠点となり、関宮小さな拠点整備事業による新しい町づくりが進みます。
(教育委員会歴史文化財課)
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