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まちの文化財(231)

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兵庫県養父市

■養父市を飾る龍の彫刻
新しい年は辰年です。辰年といえば龍がシンボルです。
市内の神社や寺院には、江戸末期から昭和前期にかけて多くの龍の彫刻が奉納されています。彫刻師たちは腕を競って龍を彫りました。
江戸末期には、丹波柏原の中井家が彫刻師として繁栄し、明治初期には豊岡小田井町の秋塚廣貞、昭和前期には姫路飾磨の松本義廣が優れた彫刻を制作しました。
名工である中井正貞による龍の彫刻が、十二所の満福寺観音堂、大杉の二宮神社、関宮の関神社に残っています。その子の正次は大久保の大久保神社、能座の中尾神社、玉見の玉水神社、さらに孫の正胤は宮垣の男坂神社、夏梅の二宮神社、筏の三宮神社、吉井の井上神社に龍の彫刻を残しています。
中の福王寺、山路の山路寺の山門、青山の大歳神社には、秋塚廣貞の彫刻があります。秋塚の弟子と見られる人物が大垣輝貞と大垣和平です。大谷の稲生神社に輝貞、大江の養泉寺に和平の龍の彫刻があります。
松本義廣は、飾磨彫刻を代表する名工で、和田の栲幡神社、長野の斎神社、上山の坂益神社、下網場の安楽寺、筏の長谷寺に彫刻があります。
龍には雲や雷の彫刻が付属しています。龍は空を舞って雨を降らせる、水を司る神様です。
(教育委員会歴史文化財課)

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