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まちの文化財(235)

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兵庫県養父市

■高柳の進智共会
明治22年1月25日、高柳の5人の少年が養父神社に参拝し、知識と実業で高柳を発展させようと夜学を始めました。当時の小学校は、4年制でした。
同年11月3日に進智共会という夜学会を15人で設立しました。一週間のうち4晩が学業で、3晩は縄をない、縄を売ったお金でランプ代、筆墨紙、書籍などの学用品を買いました。指導者の一人は、高柳の小林礫川です。
明治24年には大日本農会に入会し、淡路島鮎原村の政所富太郎氏からフランス千成茄子、清国大円茄子、フロリダ煙草の種を買って野菜の栽培を試しています。
明治27年、大日本農会を通じて群馬県へ働きかけ、原当策という養蚕教師を招きました。蚕室に数段の棚を作って竹の籠を入れ、藁の孤を敷く群馬方式の養蚕を広めました。また、埼玉県比企郡南吉見村の興農館から蚕種を共同購入し、高柳から三宅や大谷まで広く販売し、養蚕の改良に取り組みました。
明治28年には、進智共会の建物を新築し、小林礫川は読書や縄をなう進智共会の絵を記念に寄付しました。会員は41人となりました。
大正15年に高柳村青年団が組織され、進智共会は解散しました。昭和3年、高柳の住吉神社の境内に進智共会の顕彰碑が作られています。
(教育委員会歴史文化財課)

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