8月27日から市議会定例会が開会されます。9月議会は、決算認定の議会でもあります。令和5年度会計は一般会計と特別会計を合わせ約10億円の黒字となり、水道会計を除く全会計で黒字決算となりました。
市の合併当時における財政健全化状況は、国が定める早期健全化基準に迫る危機的な状況でした。こうした事態を回避するため、繰り上げによる借金の返済、人件費の抑制などの行財政改革を市民と共に精力的に進めることにより財政の健全化を成し遂げることができました。これにより、道路や通信、医療などの社会的基盤の整備と充実、福祉の増進や地域活性化、教育や若者支援、子育て対策などを着実に進めることができています。
ただし、今後、人口減少による税収の減少、公共施設の維持管理コストや社会保障費の増大、多発する自然災害、経済・金融情勢の変化などの懸念要因も存在しています。
こうした状況に備え、財政調整基金や減債基金、特定目的基金など一般会計で13の基金(約140億円)を管理運用しています。しかし、これらの基金は、未来世代が将来のまちづくりを安定的かつ継続的に行うための「預り金」です。税収等が脆弱(ぜいじゃく)な養父市において将来的視点を持つことなく目先のことで基金を使ってしまえば、たちまち財政状況は悪化し、若者たちの夢の実現が難しくなり、持続可能なまちづくりに悪影響を与えます。
市民の安心・快適・幸福なまちづくりを計画的に進めていくため、今後も中長期的かつ躍動的な展望に立った慎重な財政運営を堅持しつつ、健全財政に努めてまいります。
市長 広瀬 栄
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