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能登半島地震被災地支援 移動式ランドリーが帰還

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兵庫県養父市

1月1日に発生した能登半島地震から約7カ月が経過しました。養父市では、災害時の利用に関する協定を結ぶ山本運輸(株)が所有する移動式ランドリーを1月24日から石川県珠洲(すず)市で稼働。6月24日まで行った被災地支援を振り返ります。

■石川県珠洲市
珠洲市は能登半島の先端に位置し、人口は約1万8千人の市です。
地震により大きな被害を受け、市内のほぼ全域が断水。沿岸部では津波による被害も生じ、多くの人が避難生活を余儀なくされました。

■「洗濯支援」
地震の発生を受け、市では、珠洲市に移動式ランドリーを設置、被災者支援にあたることとしました。珠洲市への支援は、府県ごとに支援する自治体を決める「カウンターパート方式」で兵庫県が珠洲市を重点的に支援すると決まったためです。
1月22日、ランドリーと山本運輸(株)の山本洋介代表や市職員2人などを現地に派遣。自衛隊が提供する入浴サービス用の水が共用でき、個別浄化槽のある珠洲市立上戸小学校で24日に稼動を開始しました。
ランドリーは、連日多くの人が利用。利用者によると、雨水や山水で洗濯したり、遠方のコインランドリーを利用したりしていたそうで、3月24日まで毎日多くの人に喜ばれました。

■新たな場所で支援継続
上戸小学校が避難所としての利用を終了することが決まったため、引き続き支援を必要とする宝立(ほうりゅう)小中学校にランドリーを移転し、3月25日に稼働を開始しました。
また、珠洲市との協議により、4月1日をもって養父市職員による利用案内業務を珠洲市シルバー人材センター会員などに移行しました。
ランドリーは、洗濯をする場としてだけでなく、住民同士の交流の場になっていました。

上下水道の復旧率の向上や仮設住宅の増加等が進んでいることから、珠洲市との協議のうえ、6月末頃をもって稼働終了を決定。これに先立ち、6月15日、広瀬市長が珠洲市を訪問。現地の状況を確認しました。発災から5カ月半が経過しても、倒壊した家屋の多くはそのままの状態で残っており、避難所では多くの人が生活していました。
珠洲市役所では、泉谷満寿裕(ますひろ)市長から「一部通水開始できたのは3月10日。その間、市民は洗濯するのに困っていたため、発災後まもなくランドリーを届けていただき、本当に助かりました。これからさらに人的支援が必要です。さまざまな形で応援をお願いします」と話がありました。
6月24日、ランドリーは利用者から惜しまれつつ、稼働を終えました。

■息の長い支援を
ランドリーは6月25日に現地を撤収、保守点検を終え、7月8日に市役所前で帰還式を行いました。
式には、山本代表や関係事業者、市職員などが出席し、支援活動を振り返りました。山本代表は「現地はまだ仮復旧の状態で、さまざまな支援が必要」と力を込めました。
ランドリーは、計138日で約7700回、のべ約5900人に利用されました。珠洲市からはランドリー支援に対する感謝の言葉がつづられた寄せ書き、小さな折り鶴などが届きました。折り鶴は、市役所や学校などに展示しています。

市では今後も息の長い支援に取り組みます。みなさんのご理解、ご協力をお願いします。

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