9月は、世界アルツハイマー月間で、認知症への正しい理解が進むことを目的に世界中で啓発活動が行われます。日本では、今年1月に施行された「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」で、9月を認知症月間、9月21日を認知症の日としています。
認知症は、誰でも起こりうる可能性のあるものですが、その症状が進行して身の周りのことが自分でできにくくなってくることから、介護の問題として捉えられてきました。症状が進行し介護を受けるまでには時間がかかりますが、「認知症」と診断されると、自分でできる力があるにも関わらず、他者から「何もわからない、何もできない」と「介護を受ける立場の人」として認識され、社会から取り残されてしまうといった問題が起こっています。また、このような社会の偏見があることに加え、当事者自身にも「自分は今までと違わないけど、認知症になったからやっていたことをやめなければならない」といった認知症観の葛藤があるようです。
このような古い認知症観を払拭し、「認知症があっても、希望を持って自分らしく生きていける」ということに気づくことが、認知症とともに生きていく超高齢化社会には必要です。認知症があってもさまざまな活動に参加し、一緒に活動できる仲間を増やすことが、自分らしく暮らすための支えになります。
市では、認知症の人が希望を持って暮らせる社会を実現するために、認知症の人の力を発信したり、誰もが社会参加できる環境づくりに取り組み、共生社会を推進していきます。
問合せ:社会的処方推進課 地域包括支援センター
(【電話】662・6141)
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