こんにちは。地域おこし協力隊で「射添地区地域づくり」の担当をさせていただいている衣笠仁博(きぬがさきみひろ)です。昨年の11月1日に着任してから1年が経ちました。住居は村岡区の丸味地区にお世話になっており、射添地区の地域づくりに対して、私がお手伝いできることを探し活動しています。皆さんの心配をよそに、無事に一冬を超すことができ、少しは但馬の暮らしに慣れてきました。
また、地区の場所や役員さんのお名前とお顔を覚え、現在は村岡区和佐父の西ヶ岡棚田において、棚田の再生に取り組んでいます。個人所有の128枚の田んぼとして稲作・小豆中心で耕作されていますが、特に耕作条件が良くない棚田斜面で高齢化が進んでおり、耕作者が3軒となっています。しかし、湾曲した棚田は多くの写真家が訪れる絶好のシャッターポイントとなっており、山からの水は冷たくてきれいで、その寒暖差が作物に良い影響を与えています。このような棚田を何とかしたくて、本年度は全体的な草刈り・水路の清掃などをお手伝いしたり、実験的に田んぼの一部をお借りして綿花の栽培を行っています。順調に育ち、花からはじけて白い綿が見られるようになり、もうすぐ収穫をして播州織のメーカーさんへ納品します。来年度は、もう少し耕作面積を増やしていく予定です。それに加えて、いろいろな作業にどうしても人手が必要となり、大学のサークルへ作業のお手伝いをお願いしています。このような活動によって地区の皆さんの負担が軽減されれば幸いですし、単に棚田の再生だけではなく、地区の活性化に繋がり、香美町の抱えている高齢化・過疎化・耕作放棄地の減少・獣害対策として広げていきたいです。
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