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備えあれば憂いなし 行政と家庭の防災備蓄

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北海道 様似町

大きな地震や津波などの自然災害に直面したとき、最も大切なことは早急な安全と物資の確保です。様似町は、浦河沖地震や十勝沖地震をはじめとする大地震に繰り返しおそわれてきた地域です。国は千島海溝(十勝沖~根室沖~択捉島沖)周辺で今後30年以内に東日本大震災と同規模かそれ以上の大地震が発生する確率を7~40%と評価しており、このような大地震が発生した場合、最大18.5mの大津波が様似町をおそうと想定しています。
こうした災害から命を守るためには、日頃の備えを積み重ねていくことしか方法はありません。その取組みの一つとして、町では今年度から3か年で各地域の津波避難場所に「防災備蓄庫」を建設しています。ここでは、防災備蓄庫にはどのような役割があり、何が保管されているのかについてご紹介します。

■令和5年度 防災備蓄庫 整備箇所
・防災備蓄庫の概要(令和5 年度)

■「防災備蓄庫」の役割と意義って?
津波災害の発生時には公共施設のほとんどが被災し、ライフラインや道路網が寸断されてしまうことが予想され、各地域が孤立し物資の調達や供給を迅速に行うことができなくなることが想定されます。
このため、津波避難場所に避難した住民が、津波の脅威が去るまでの間、命をつなぐことができるよう必要な物資を保管する防災備蓄庫を各地域に整備することとしました。

■何をどのくらい保管するの?
防災備蓄庫には災害時に備え、さまざまな物資を保管する予定です。まずは、避難時に欠かすことができない調理不要で長期保存が可能な食料と飲料水。また、ラジオやランタン、簡易トイレなどの防災便利アイテム。そして、避難場所の施設状況によって、防寒対策用品や寝袋・テント、衛生用品などを保管します。
防災備蓄庫に保管する備蓄品の数量は、各避難場所の周辺人口などから算出した想定避難者数をもとに決めていて、想定避難者数が必要とする物資量のおおむね50%を備えることとしています。
行政による備蓄には限界があります。全てのかたが十分に満足できるだけの量を備蓄することは難しいので、各家庭でも災害時に備えて次ページを参考に備蓄品を用意するようお願いします。
地域の防災力を高めていくために、行政と家庭が連携し、備蓄意識を高めていくことが重要です。

▽全ての備蓄庫で保管するもの
・調理不要の非常食や飲料水
・ラジオ、ランタン、電池
・簡易トイレ
・軍手 など

▽近くに生活館や寺社などの施設がある備蓄庫
・発電機、ストーブ、備蓄用燃料
・防寒用毛布、寝袋
・衛生用品(歯みがきシート、ボディタオル)など

▽近くに避難施設がない備蓄庫
・アルミ保温シート、薪・着火用品、やかん
・ワンタッチ式テント、折り畳みベンチ
・簡易便座 など

■もしもの時はどうやって使えばいいの?
防災備蓄庫は平時は防犯のために施錠していますが、地震の揺れを感知して自動的に開放されるキーボックスをドアの横に設置します。地震発生時にはこのボックスから取り出したカギでドアを開け、倉庫内の備蓄品を使用することができます。さらに、夜間に災害が発生した場合でも対応できるように、ソーラー充電式の照明を設置します。
備蓄品には限りがありますので、避難してきたかた同士で協力しあい、平等に物資を使うようにしましょう。

■今後の見通しは?
令和6~7年度にかけてさらに10か所程度に防災備蓄庫を整備する予定で、候補地については右のとおりです。なお、西町の法耀よう寺については備蓄庫の建設は行いませんが、寺院内に備蓄品を保管させていただくことで対応する予定です。また、アポイ山荘、旭生活館については同様に備蓄庫の建設は行いませんが、すでに施設内に備蓄を行っておりますので、さらなる拡充を図ります。
今後も、防災備蓄庫の整備や防災訓練などを通じて、地域の防災力を一層高めていきたいと考えています。

▽防災備蓄庫建設候補地
・葬斎場付近
・新日本電工裏山
・ソビラ荘裏山
・岡田生活館付近
・東平宇高台 など
※他に、鵜苫・西町・栄町・朝日丘・平宇にも整備候補地がありますが、民有地のため今後土地所有者のかたと協議を行います。

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