◆個人的な写真もまちの歴史資料となります
先日、寿大学学習会で町の古い写真を紹介したら、「自分の家にも旦那さんが遺した写真があります!」と電話をいただきました。こういうお誘いは本当にありがたい!早速、有島記念館の学芸員2人でお邪魔してきました。
戦後間もないころから最近までの旦那さんのスナップ写真ですが、その中にも町の歴史を語る上で重要な、そして今後重要となる写真が多くありました。今回お預かりした中から、旦那さんが大好きだったニセコ町の赤坂奴(※1)、そして屋根職人で仕事の合間に撮影された写真(※2)を紹介します。
赤坂奴は、祭礼のにぎやかしとして江戸時代からあり、ニセコ町をはじめ、北海道各地で開拓者の移入と同時に伝承されたものです。また、屋根の上の写真ですが、これはニセコ駅の裏(現・農協倉庫)にあった雪印の工場で、柾屋根をふいているところ。柾屋根は木の板を重ねながらふいていくもので、現代では見られない手法です。
今回の出会いを通して、学芸員の仕事は現代のことだけを考えれば良いのではなく、歴史的な写真を集め、その写真に写っている人やその写真を撮影した人の話を聞き、将来へ残していくことが大切だと強く感じました。次回もまた、昔の話を聞きに行くお約束までしてしまいました!
古い写真や観光パンフレット、8ミリフィルム、日記などがありましたら、有島記念館までご連絡ください。それはニセコ町の歴史の一部分かもしれません。
問い合わせ:有島記念館
【電話】0136-44-3245
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