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[特集]まちを作るのは大人だけじゃない!~子どものまちづくりへの参加~(1)

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北海道ニセコ町

「ニセコ町まちづくり基本条例」に定められている、まちづくりに参加する権利。この権利を持っているのは、ニセコ町に住む大人から子どもまで全ての人です。
これまでにたくさんの子どもたちがまちづくりに参加し、ニセコ町のまちづくりを支えてきました。今回は、これまでの活動を振り返るとともに、「今子どもたちが考えていること・感じていること」をお伝えします。

◆まちづくりへの参加の権利
平成6年(1994年)、当時、町が掲げた「情報共有」と「住民参加」のまちづくり。その取り組みとして、まちづくり町民講座やまちづくり懇談会の開催、もっと知りたいことしの仕事の発行、情報公開条例・個人情報保護条例の運用などが始まりました。そのような中で町民が持った疑問は、「町長が替わったらこの仕組みがなくなるのではないか」ということ。そこで、これまでの取り組みや実践を裏打ちし、町としての姿勢を明確に持つため、ニセコ町のまちづくりを進める上での共通ルールである「ニセコ町まちづくり基本条例」が平成13年(2001年)4月に施行されました。
「ニセコ町まちづくり基本条例」の前文と第1条には、それまでのまちづくりの基盤であった「情報共有」と「住民参加」の2つを柱としてこれからもまちづくりに取り組んでいくこと、また、「住むことが誇りに思えるまち」を次世代に残すために、われわれ町民にはどのような権利や責任があるのかが記載されています。そして、第2章から第4章には、情報共有のための制度や町民が主体的にまちづくりに参加する権利について具体的に記載されています。
まちづくりに参加する権利。これは、大人だけの権利ではありません。町の将来を担う子どもたちにも、その年齢にふさわしい参加の権利があるとし、「ニセコ町まちづくり基本条例」の第11条ではこれを定めています。

◇ニセコ町まちづくり基本条例第11条
満20歳未満の青少年及び子どもは、それぞれの年齢にふさわしいまちづくりに参加する権利を有する。

そして、この権利を保障し、子どもの視点でまちづくりを考えることができるよう設置されたのが「小・中学生まちづくり委員会」と「子ども議会」です。

◆子どものまちづくりへの参加の始まり
「ニセコ町まちづくり基本条例」が施行された平成13年度(2001年度)。この年から、小・中学生まちづくり委員会と子ども議会が始まりました。
普段とは違った視点でニセコ町について学び、まちづくりに参加する取り組みとして開催されている小・中学生まちづくり委員会。平成13年度(2001年度)の第1回開催には小学生8人が参加し、町のために自分ができることや町に望むこと、自分の夢を話し合いました。委員として参加した8人の自由な発想や町に対する思いの大きさに、子どもの視点からの意見の必要性を感じ、以降毎年開催されています。開催内容は、ニセコ駅の落書き対策として連絡橋のペンキ塗りや自分たちで書いた看板を飾ったり、ニセコ町景観条例に定めるふるさと眺望点を探して町長へ提言したり、ニセコ町食材で給食メニューを考案したり、その年のテーマによってさまざまです。多くの子どもたちがさまざまな活動を通してニセコ町について学び、子どもたちの目線でまちづくりに参加してきました。
また、子どもたちがまちづくりに対し意見を言える機会として開催されている子ども議会。進行方法や説明員、会場なども町議会と同様に行われています。子どもたちは議会に向けて自分の考えを議員同士で議論し、何度もアドバイスをもらいながら質問を考えて当日を迎えます。
子どもたちが一生懸命考えた質問に答える町職員も真剣です。取り組みについて気づかされることもあり、また、質問の実現可能性を検討することにもつながり、非常に重要な場になっています。

小・中学生まちづくり委員会の取り組みは町ホームページをチェック
※二次元コードは本紙をご覧ください。

子ども議会の取り組みは町ホームページをチェック
※二次元コードは本紙をご覧ください。

◆子どものまちづくりへの参加の意義
普段とは違った視点でニセコ町について学ぶこと。まちづくりに参加して自分の考えを伝えること。それは、ニセコ町のことを「ただ住んでいる場所」として捉えるのではなく、ニセコ町のまちづくりや暮らしについて深く考えるきっかけにもなります。そして、それを子どもの視点でアイデアとして発信してくれることは、町にとってプラスになっています。

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