◆今月のテーマ
その「いいね」、本当にいいの?
最近、SNSで他人を中傷する書き込みに「いいね」を押したことについて、損害賠償を認める判決が確定したという報道がありました。この裁判の一審では、「いいね」にもいろいろな意味合いがあることなどを理由に損害賠償を認めませんでしたが、二審では、「いいね」というのは書き込みに好意的・肯定的な意味合いがあるなどの理由で、逆転して損害賠償を認めたものです。
もちろん、この判決がすべてのケースに直ちに当てはまるものではありません。つまり、書き込みの内容はもちろんのこと、中傷された人との関係、「いいね」を押した人の立場やフォロワー数などの影響力など、さまざまな事情を考慮しての結果だといえます。これまで、SNSに他人を中傷する書き込みをすることが名誉毀損(きそん)に当たる場合があることは一般的に認識されていましたが、「いいね」を押すだけで名誉毀損(きそん)に当たるかどうかについては、見解が分かれていました。「いいね」は、SNSに書き込むよりも簡易かつ即時的に可能です。そのため、深い考えもなく押してしまうこともあるかもしれません。しかし、その「いいね」が誰かを傷つけているかもしれないことを冷静になって考えてから押すべきだといえます。
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