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[特集]令和6年度 まちの仕事の方針(2)

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北海道ニセコ町

◆I 予算執行の基本的考え方
令和5年(2023年)に入り、政府が新型コロナウイルス感染症を2類から5類へと分類変更したことにより、さまざまな行事が開催されるなど、社会の諸活動が平常化に向かっています。本町においても、疲弊した経済を少しでも回復させるための取り組みを進めていきます。
本町の暮らしを支える持続する社会基盤の整備に向けては、『ニセコ町まちづくり基本条例』が掲げる「自治の実践」という理念を基本に、「ニセコ町総合計画」の下に体系化された各計画に沿って、事務事業を推進していきます。
予算編成の基本的な方針として、予算規模の大きい投資的事業については、投資的事業の緊急性、財政負担の優位性などを勘案し、
(1)着手継続事業の確実な推進と完了
(2)将来の持続可能な発展に向けた整備
(3)安心安全を支える社会インフラの整備
(4)子育て・教育環境の整備
(5)暮らしやすさの向上と将来の持続的発展に向けた整備
の順で、起債計画、財政の状況を踏まえつつ、長期的視点に立って、重点的かつ計画的に、事務事業を実施することができるよう、予算編成を行っています。
予算規模の大きな事業として、一般会計では、消防庁舎再整備、公営住宅長寿命化、町道ニセコミライ通道路整備、国営緊急農地再編整備、橋梁改修工事、公営企業会計では水道施設拡張整備(市街地区浄水場新設、市街地区導水管布設、市街地区配水管布設等)、水道施設更新(宮田地区配水管更新、水道設備更新等)、下水道管理センター設備の更新が挙げられます。
このほか重点事業として、デジタル田園都市国家構想交付金を活用した継続事業として、多様な連携による持続可能なまちづくり推進支援事業や地域資源活用に向けた地域林業会社事業、新規事業として観光DX・シェアリングサービス推進事業、そのほか気候変動対策推進、SDGsの推進などを実施することとしています。

◆II 重点政策の展開
◇1 地域循環型経済の確立
本町の豊かな自然環境を生かした内発的産業の育成に努め、農業、観光業、商工業の連携と地域に賦存(ふぞん)するエネルギーの利活用と経済の域内循環を推進します。また、まちづくりの理念を共有し、共感できる企業、大学、研究機関などとの多様な連携により、地域経済の自立に向けた取り組みを進めます。
観光振興では、「観光振興ビジョン」に基づき、観光のSDGsと言われるGSTC(持続可能な観光地域づくり)の取り組みや宿泊税を活用した域内交通の拡充に取り組みます。また、「中小企業等振興条例」に基づき、商工業の振興を進めます。

(1)農業と畜産業の振興
ウクライナ紛争をはじめ、国際情勢の不安定な状況を起因とした国際輸送の混乱や円安などの理由から、原油、飼料、肥料、資材の高騰化に加え、気候変動対策など農業経営を取り巻く状況は、ますます厳しさを増しているところです。現在、国は、食料・農業・農村基本法を改正し、食料安全保障に対する取り組みの強化と「みどりの食糧システム戦略」による、農業政策の転換を進めています。
このような状況を踏まえ、町では、クリーン農業の推進、循環型農業の取り組みを継続し、土づくりを基礎とした輪作体系の確立に取り組む一方、経営リスクを分散できるように、関係機関と協力しながら、将来に向けて地域に適した農業生産のあり方を検討していきます。
さらには、本町の農業の特徴である多様性のある持続可能な農業において、基幹作物だけなく、多品目生産を可能とした技術力を生かし、観光リゾート地としての強みを生かした多彩な販路の確保も必要となっています。しかし、農業分野の働き手の高齢化や人手不足が大きな課題となっています。特に、派遣従業員の需要の増加や雇用費用の高騰化など、人材の確保へ向けた取り組みが喫緊の課題となっています。こうした働き手不足を補うため、農作業軽減機械の導入や外国人研修生の受け入れなど、労働力確保へ向けた取り組みをJAようていと連携して進めます。
現在整備中の国営緊急農地再編整備事業を核として、優良農地の保全に努め、環境に調和したクリーン農業の推進、農地の利用集積、農業基盤の整備、高収益性農業の促進、担い手育成対策や6次産業化の推進などの事業を実施し、農家所得の向上に向けた取り組みを行っていきます。
また、多様性のある持続可能な農業を行うため、イエスクリーン米栽培支援制度の継続とともに、完熟堆肥助成、緑肥作物の奨励などの土づくり対策、観光と連携した地場産品の地域ブランド化対策、新たな作物や栽培技術の導入支援などを行います。

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