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元気にな~れ(431)

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北海道上ノ国町

■ひきこもり
今月は 保健師 石田 洋子 です

◇ひきこもりとは
『ひきこもり』とは、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」のことです。家から出られない人もいれば、図書館やコンビニに行くなど、他者と交わらない形で外出をする人など、さまざまな状態があります。なにも特別な現象はなく、何らかの理由で周囲の環境に適応できにくくなったときに、「ひきこもる」ということがあり得ます。

◇ひきこもりの原因
学校や職場で何らかのトラブルがあったなど、ひきこもるきっかけがはっきりしていることもあれば、家族にも時には本人でさえも、きっかけや原因が分からないということもよくあります。
『ひきこもり』は病気ではありません。また、「いじめのせい」「家族関係のせい」と一つの原因で『ひきこもり』が生じるわけでもありません。さまざまな要因が絡み合って、『ひきこもり』という現象を生みます。
よく、『ひきこもり』をしている人々の性格の特徴が、あたかも「弱い人間」などといった言い方をする人もいますが、それは誤解です。実際にはさまざまな人たちが『ひきこもり』の状態におちいっています。

◇ひきこもっている本人の気持ち
本人の気持ちもさまざまあることと思います。「親に申し訳ない」「働けない(学校に行けない)」など、ひきこもっている人の多くは、自分を責め、焦りと自己否定感を持っています。このような辛い気持ちを抱えているため、次のような行動や状態をともなうこともあります。
・昼夜逆転、不眠
・抑うつ状態
・家庭内暴力
・退行(幼児的なふるまい、依存的態度)
・対人恐怖(関わるのが怖い、視線が気になるなど)
・強迫行動(手や体を過度に洗う、特定のものに強くこだわるなど)
など…

◇家族ができること
(1)家族が健康的に自分たちの生活を送ること
➡そんな家族の姿を見て、本人はほっとでき、「自分のひきこもりが家族を苦しめている」という本人の自責感や自己否定感を強めずに済む効果があります。

(2)本人が安心できる場所を確保すること
➡恥をかかせない、説教しない、部屋に無理矢理入らないなど、無理のない範囲で家族の関わりを工夫してみましょう。

(3)適度な距離感で関わること
➡伝えたい情報は、本人の目や耳に触れればよい、反応がなくても構わないという心づもりで提供しましょう。本人を放っておくのではなく、適度な距離感を考えて関わることがポイントです。

(4)相談機関に相談する
➡必要なときに必要な支援を受けるためには、本人あるいは家族だけで対応せず、相談機関につながることが大切です。ひきこもりは困りごとが多岐にわたる場合があります。まずは、ご相談ください。

相談先:地域包括支援センター(健康づくりセンター内)
【電話】0139-55-4460

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