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自治体の皆さまへ

巳年 令和七年年頭のご挨拶

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北海道上ノ国町

■謹んで新年のお慶びを申し上げます
上ノ国町長 工藤 昇(くどう のぼる)

町民の皆様、新年おめでとうございます。
希望に満ちた輝かしい令和七年の初春を、ご家族お揃いで健やかにお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。
私は、町民皆様の温かいご支援をいただき由緒ある上ノ国町の町長に就任以来、私の町政執行の基本姿勢でもあります「わたしたち町民一人ひとりが現状を自覚し、そして一人ひとりがこの町を変えるという意思を表してくれる」ということを確信し、行財政の見直しと改革を、議会、町民の皆様と手を携えて推進して参りました。
この間、皆様からいただきました深いご理解と、絶大なるご協力に対しまして心から感謝申し上げます。
さて、過ぎし令和六年を振り返りますと、元日には震度七の石川県能登半島地震が発生し、翌日には羽田空港において日航機と海上保安機が衝突し炎上する波乱の年明けとなりました。
能登半島地震においては、地震や津波による家屋の倒壊や東日本大震災以来となる大津波警報が発令され、北海道から九州にかけ広い範囲で大小の津波が観測され、さらに、九月には、被災地に追い打ちをかけるように発生した豪雨による大きな被害は、度重なる自然の猛威に大変な苦労を強いられ、住民と自治体は途方に暮れていると存じます。
一年経った現在においても、復興や生活再建は道半ばでありますが、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、そのご家族や被災された方々にお見舞い申し上げ、被災地の一刻も早い復旧、復興をご祈念いたします。
経済面では、政府の「デフレ完全脱却のための総合経済対策」と銘打って低所得者世帯への給付金、所得税・住民税の減税、ガソリンの負担軽減、子育て支援などバラマキ型の経済対策感が否めず、政策に希望を持てない状況にあります。
また、現在の日本はインフレ状態にあり、賃金は上昇しているものの物価上昇に追いつかず家計が圧迫されている状態で、少子高齢化による労働力人口の減少など日本経済は先行き不透明な情勢となっております。
社会面では、国において様々な経済対策の支援を行って参りましたが、効果が見られない状況の中で、自由民主党内の政治資金問題が発覚、組織の社長である総裁が責任を取るべく首相を退任、その後、自由民主党総裁に石破氏が選出され、第百二代内閣総理大臣に任命、第一次石破内閣が発足し、衆議院解散総選挙が執行されました。選挙の結果は、自由民主党が百九十一議席を獲得し、比較第一党を維持しましたが、自民公明による連立与党は二百十五議席で過半数を維持することができない状況の中で、第二次石破内閣が発足されました。
過去の発言や公約をみると、地方創生を日本経済の起爆剤としつつ、東京一極集中を是正して地方の持つ潜在力を最大化するとしていることから、その方向性で政策が進むことを期待しているところであります。
スポーツ面では、メジャーリーグの大谷翔平選手が、その類まれな才能と努力で、世界中の野球ファンを魅了し、二刀流という挑戦は、野球の常識を覆し、新たな可能性を切り開き、昨年は、肘の手術から打者専任となり前人未到のシーズン五十本塁打・五十盗塁という驚異的な記録を達成し、最終的には五十四本塁打・五十九盗塁を記録。この偉業は、長年破られることのなかった記録であり、大谷選手の才能の高さ、そして野球に対する情熱の深さを物語っており、日本の子どもたちに夢と希望を与え、日本人として誇りに思うと共に大きな励みとなりました。
町内の出来事を振り返りますと、昨年は台風や大雨などによる大きな自然災害もなく平穏な年でありましたが、能登半島地震を教訓に厳寒期の防寒対策や備蓄品の見直しに取り組む必要があると再認識したところでございます。
農業においては、水稲は「やや良」となったほか、特産のサヤエンドウの販売額が令和四年以来二年ぶりに一億円を超え、他の作物も例年と比較して良好な販売状況となりました。
一方漁業は、漁獲量及び水揚げ額ともに依然として低迷から抜け出せない状況が続いております。今年こそは豊漁となることを期待しているところであります。
また、昨年の本町が実施した主な事業では、物価高騰で町民生活が疲弊する中、今後も三十度を超える猛暑が続くことを見込み、エアコンが欠かせなくなっていると判断したことから、町内全世帯を対象に、エアコンの設置費用の一部を助成しました。
加えて、近年、少子化が進み墓の継承に悩む人が増えていることや、経済的な事情からお墓を持てない方、若い世代が都市部へ移住してしまうといった要因で、墓の維持管理が難しくなった家族が町内でも増えているため、町民から合葬墓の整備を求める声が上がっていたことから、昨年十月に町葬斎場の隣に合葬墓を整備し、すでに活用されているところでございます。
引き続き町民の皆様が必要とするような事業を展開して参りますので、町民皆様のご協力を賜りたいと存じます。
今年は、乙巳(きのとみ)年であります。
歴史的には乙巳年に大きなできごとがありました。
飛鳥時代六百四十五年の乙巳の変(いっしのへん)は、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ・のちの天智天皇)や中臣鎌足(なかとみのかまたり)らが蘇我入鹿(そがのいるか)を宮中にて暗殺して蘇我氏を滅ぼした政変の年であります。
その後、中大兄皇子は体制を刷新し「大化の改新」と呼ばれる天皇家中心の政治を復活させ、日本に独自の元号を定めるなど、多くの改革が行われました。
また、千百八十五年には、壇ノ浦の戦いで平家が滅亡し、平安時代が終焉に向かい鎌倉時代へと移る変革の年でもあります。
本町においても、これまでの努力や準備が実を結ぶ変革の年となるよう停滞することなく様々な困難に立ち向かい「みんなで創る誇れるふるさと上ノ国」実現のため、町民皆様には、より一層のご支援とご協力を賜りますようお願いいたしますとともに、令和七年この新しい年が明るい話題で満ちあふれ、町民皆様一人ひとりにとって実り多い素晴らしい年でありますことを心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。
令和七年元旦

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