《連載》家庭教育シリーズ 第354回

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◆教育の原点
上富良野西小学校長　本間　修一

休日に家族と買い物に行ったときのことです。小さなお子さん連れのお母さんが買い物をしていました。何やらお子さんが駄々をこねているようです。
「ママ、これもほしい!これ買って!」
「おうちで約束したよね。お菓子は1つまでにしようねって」
「でも…。」
「でもじゃないよ。お菓子はさっき1つ選んだでしょ。これとそれ、どっちにする?」
などとやりとりしていました。
人目のある場所で子どもに駄々をこねられると本当に困ってしまいますが、このお母さんは家を出る前に子どもと約束事を決め、それをしっかり守らせていたのです。しっかり子どもと向き合うこのお母さんの姿をとてもすてきだなと思い、微笑ましく見ていました。
このような家族の触れ合いや毎日の積み重ねが、基本的生活習慣や生活能力、人に対する信頼感、豊かな情操、他人に対する思いやり、基本的倫理観、自尊心や自立心、社会的マナーなどを身に付けていく「教育の原点」なのだと改めて気付かされました。
それぞれの家庭では、自分の子どもに「こんな子になってほしい…」と願いを込めて、忙しい日々の中、悩みながら子育てされていることと思います。
そんな家庭に寄り添いながら、家庭、学校、地域がそれぞれの役割をしっかり果たし、子どもたちを見守り育てていきたいと強く願って止みません。