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保健だより [今月のテーマ]高齢者の骨折 〜骨卒中にご注意!〜

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北海道中川町

高齢者の骨折は生活の質(QOL)を損ない、要介護の原因となります。
令和5年度の中川町の後期高齢者330人のうち、骨折の治療のあった方は30人(9・1%)、そのうち要介護に該当する方は12人いました。
要介護区分別では、重度の高い要介護3以上に該当する方が9人と半数以上を占めています。
骨折と聞くと、若年層では治療により治癒し、命に直接関わらないイメージが強いかもしれません。
しかし、高齢者にとっては、そうとは言い切れない場合があります。

■骨卒中に注意!
「骨卒中」という言葉をご存じですか。
骨卒中は、高齢者に起こりやすい「背骨の圧迫骨折」と「大腿骨のつけ根の骨折」をいいます。
これらの部位の骨折は、長期間の安静が必要になる場合が多く、筋力が低下します。そして活動性が低下してさらに筋力が低下するという悪循環を招きます。
特に大腿骨の付け根の骨折は、自立した生活が困難になるほか、寝たきりの生活になって肺炎を起こし、生命予後に影響を与える原因にもなります。
このような骨折の怖さの理解を広めるため、日本骨粗しょう症学会のメンバーが「骨卒中」という言葉を提唱しました。
「卒」は突然、「中」は『病気のようなものにあたる』の意味があります。
脳卒中に代表されますが、「骨卒中」は「ある日突然、骨が折れてしまう」という意味が込められています。脳卒中と同様、速やかな治療と再発の予防が必要です。
骨卒中の原因は、骨粗しょう症です。加齢により骨がもろくなり、骨折が起こりやすくなります。
骨粗しょう症があると、転倒や尻もちをつくという軽い衝撃で、背骨がつぶれ圧迫骨折を起こしやすくなります。進行すると、重いものを持つなど日常生活動作でも骨折する場合があります。
骨卒中は予防が大切です。まずは自分の骨粗しょう症のリスクがわかる骨密度測定がすすめられます。
骨密度は、遺伝や若い頃からの食生活、運動習慣などが影響し、個人差があります。
中川町立診療所では骨粗しょう症の検査を実施しています。詳しくは診療所にお問い合わせください。

■転倒予防体操の紹介
高齢になるにつれ、骨折の原因となる転倒が増えてきます。
足裏の感覚機能が低下することでバランスを保つ反応が遅れて転倒につながります。
足裏の感覚と足指を鍛える簡単なトレーニングを生活に取り入れてみましょう。

■タオルのたぐり寄せ
床に広げたタオルに足をのせます。
足の指を使って足を置いた位置までたぐり寄せていきます。両足でも片足ずつでもOK。
1日の目安:5~10回

問い合わせ先:健康推進係 保健師
【電話】7-2813

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