文字サイズ
自治体の皆さまへ

中札内村立診療所便(だよ)り(No.19)

6/21

北海道中札内村

■糖尿病について(1)~放っておくと危険です!~
所長 髙石恵一

急に寒くなって短い秋がやってきましたね。秋は美味しいものがたくさんの季節ですが、食べ過ぎて体重が増えやすいのもこの時期です。
ということで、今月・来月は生活習慣病シリーズとして、「糖尿病」を取り上げたいと思います。

◇生活習慣病について
「糖尿病」は「高血圧」「脂質異常症(高脂血症)」と並んで、3大生活習慣病の1つです。生活習慣病の怖いところは、症状がほとんど出ないことです。糖尿病は、喉の乾き・多飲(水分を多く摂る)・多尿・体重減少などの症状が出ることがありますが、そのような症状が出ているときは、非常に糖尿病が進行している証拠です。一方で、生活習慣病によってじわじわと全身の血管が傷ついて固くなり(動脈硬化)、心臓自体の血管が詰まれば「心筋梗塞」、脳や首の血管が詰まれば「脳梗塞」となり、最悪死に至ります。血管の病気のリスクを少しでも減らすため、予防や早期治療がとても重要となります。

◇糖尿病とはどんな病気?
食事をすると血液中の糖分(血糖)が増え、膵臓から血糖を下げるホルモン(インスリン)が分泌されることで、食後の血糖値が元に戻ります。しかし、何らかの原因でインスリンが分泌されにくくなったり、肥満などでインスリンが働きにくい身体になることで、血糖が下がらず高血糖状態になる病気が「糖尿病」です。糖尿病は動脈硬化の原因になる他に、大腸がんなどの「がん」や「認知症」の一因にもなります。こちらは意外と知られていませんね。また糖尿病を放置したり、血糖値のコントロールが不良な状態が長年続くと、足の切断、失明、腎不全→人工透析のような糖尿病特有の合併症を引き起こします。

◇HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)って何?
健診などで血糖値と一緒に書かれている数値ですが、これ何だろう?と思われていた方も多いかもしれません。HbA1cは過去1〜2か月間の血糖値の優秀さを表します。血糖値は食事内容や測定時刻により日々変動しますが、HbA1cは過去1~2ヶ月の血糖値の良さを表しますので、血液検査が近いからと言って食事量を控えても、HbA1cは下げられません。HbA1cは6.5%以上で糖尿病の診断になり、6.0%を超えると糖尿病予備軍となります。
%が上がるほど、糖尿病の状態が悪いことを示しています。今後はぜひHbA1cの数値にも注目下さい!

次回は、「糖尿病の予防・治療」を中心に特集します

■当院の診療体制
※2023年度は月・火・木の午前は医師2名体制です。

◇マスク着用について
現在マスクの着用は個人の判断が基本となっておりますが、診療所には新型コロナウイルス感染症によって重症化しやすい「高齢者」や「基礎疾患を有する方」が数多く来院されます。現在新型コロナウイルスの感染者数が高止まりしているほか、インフルエンザの流行も見られお始めておりますので、来院される患者の皆様にはマスクの着用にご協力のほどよろしくお願いいたします。

問合せ:中札内村立診療所
〒089-1332 中札内村西2条南3丁目23
【電話】67-2012

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU