■反問権
9月村議会定例会での一般質問のやり取りが新聞紙上で小さな話題となりました。私が行使した「反問権」についてです。これは「議員の質問に対して論点・争点を明確にする」(栗山町議会基本条例より引用)ため、村長や職員に与えられた逆質問できる権利のこと。記者の皆さんに聞いてみると、十勝で行使された例はあまり多くないようです。
そして、先の報道を契機に老若様々な方から、中国地方のとある自治体の名を耳にするようになりました。広島県の安芸高田市。財政難にあえぐ2万7千人足らずの過疎のマチが今、日本中の注目を集めています。2020年、37歳で初当選した青年市長・石丸伸二氏が反問権を駆使し、議会の抵抗勢力と対峙する姿が反響を呼んでいるのです。
発端は、本会議中に居眠りした議員の存在を石丸市長がX(エックス)(旧ツイッター)で発信したことにあります。その議員の所属する最大会派「清志会」との関係がこじれ、会議を重ねるごとに対決姿勢が鮮明に。両者の論議はまさに筋書きのないドラマとなり、議会中継等を短く加工したユーチューブ動画は百万回単位で再生される人気ぶりです。
安芸高田市の問題に対する論評をここでは控えますが(興味のある方は動画をご覧ください)、私が認識を新たにしたのは、議会を含めてマチづくりに関する論議は人の耳目を引くコンテンツになりうるということ。投票率の低下や議員のなり手不足といった課題は、マチづくりを魅力的に見せられていないことにも問題があるのかもしれません。
私としてはまず、今後も議会において反問を含めて論議を深めるよう注力します。「マチづくりって面白い」。そんな興味を村民が抱き、自分も関わりたいと思える流れに資すればと考えています。
人気を集める安芸高田市関連の動画…※余暇時間を有効活用するため視聴のし過ぎにはご注意ください。
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