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自治体の皆さまへ

【村長・森田のコラム】見る・聞く・思う

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北海道中札内村

■「ロッカノヨル」予算削減に思う(下)
前回に続き「広報(PR)」の意義を論じます。まず皆さんに認識していただきたいのが、北海道外における中札内村の知名度の低さです。

…と言っても本村に限らず、多くの自治体が他地域では無名です。例えば皆さんは、「ないものはない」のキャッチコピーで地域活性化に成功し、有名になった美しい村の仲間、島根県隠岐の島「海士(あま)町」をご存じですか?
かくいう私も、実は国内1718市町村(北方領土除く)のうち存じ上げるのは3分の1程度に過ぎません。一方、六花亭とマルセイバターサンド、花畑牧場と生キャラメルなどは道外でも非常に高い知名度を誇ります。他自治体の首長がうらやむ観光資源であり、中札内村への興味を掻き立てる強力な呼び水です。

高齢化を伴いながら人口が激減するわが国では今後、労働力の確保や観光客の呼び込みがますます難しくなります。中でも北海道は2050年までに人口が約3割(140万人)減り、4割の市町村は人口が半減する推計が出ており、危機的状況にあります。

中札内村がどれほど素晴らしくても、知らない人にとっては存在しないマチです。わが村を知ってもらえねば人的交流は生まれず、社会活動維持への影響は不可避です。だからこそ広報は、間接的に住民の幸せに寄与する永続的に注力すべき福祉施策なのです。

全国区の観光庭園である六花の森は、花と緑とアートの村を象徴する特異な資源です。一方、所在地である中札内村はいまだ国内では無名の小村です。運営企業の厚意で無償貸与いただいた六花の森の活用を手放すことで、私たちは何を得て、何を失うのか。皆さんにとって、今回の議会の決断がまちづくりを考える契機となることを願います。

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