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【村長・森田のコラム】見る・聞く・思う

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北海道中札内村

■うるわしき中札内
広報7月号の巻頭特集で既報の通り、日高山脈が6月25日に国内35カ所目となる新たな国立公園として指定されました。正式名称は「日高山脈襟裳十勝国立公園」。少々長く感じられるかもしれませんが、世界に発信される公式情報に「Tokachi(十勝)」の名称が入ること、そして地元住民の関心を高める期待もあり、その意義は大です。

十勝は国内有数の日照時間の長さを誇り、晴れの日が多いエリア。天気予報では、日高山脈が盾となって雨・雪雲の動きを抑制している様子が見て取れます。特に秋の晴天率の高さは夜間から早朝と日中との寒暖差を生み、農産物の品質を高めます。また、私たちの暮らしに欠かせない水は日高山脈を源流とする札内川のもの。今年、同川の水質が18年ぶりに「最も良好」と評価されました。十勝の爽快な気候と清らかな水。私たちの当たり前の暮らしは実に豊かで、その基盤を支えるのが日高山脈なのです。

しかし、国立公園への指定はスタートラインに過ぎません。この歴史的な出来事をまちづくりにどう生かすかが今、問われています。最も重視すべきは、私たちの古里への誇りを高めること。すなわち、私たちの原風景と言える日高山脈の理解を深め、価値を見つめ直し、その恵みに感謝する心向きを養うことだと言えます。

その動きを村内で後押ししてくれているのが、住民主体で3年余り活動を続けるPR事業実行委員会(須賀裕一会長)。キャンプ等の体験会や講演会、アイスキャンドルによるライトアップなど多彩に展開して下さっており、心強い限りです。

8月は「国立公園指定記念月間」として、文化創造センターを会場に様々なイベントを予定。一人でも多くの方に「日高山脈襟裳十勝国立公園」の誕生を自分事として喜んでいただければ幸いです。

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