■はるかな村にて、わが村の持つ価値を想う
先日、福岡県の東峰村(とうほうむら)を視察で訪れました。「日本の棚田百選」に選ばれた「竹地区の棚田」では火祭りという催しがあり、約千本のトーチが灯る幻想的な世界を見ようと、多くの方が訪れるそうです。
現地のガイドによると、「火祭りの協力金は五百円です。三脚を持ち込む場合は追加で千円ですね。」とのこと。突然のお金の話に面食らいましたが、「これだけの景観を守るにはお金が必要です。見たいという方からしっかりと回収します。」という言葉に妙に納得。
今回ガイドを務めてくださったのは元役場職員で、合同会社を立ち上げた方です。行政の支援なしに独立して観光案内事業を行っているため、「収入の確保」は当たり前の視点なのでしょう。
先日村で開催したワークショップでも、「実がなる木を植えて収穫後に販売してはどうか」、「剪定した防風林を加工して特産品にできないか」など、景観保全と連動して収益を得る方法について意見がありました。民間ならではの発想であり、忘れてはいけない重要な視点だと感じました。
もちろんお金を稼ぐことが最終目的ではありません。
村の持つ価値を高めて、そこから資金を確保し、得た収益を景観保全に活用するというサイクルは、村の景観を守っていく上で効果的な手法の一つではないでしょうか。
今回の気づきは担当者として、そしてまちづくりに関わる者として心に刻みたいと思います。
お問い合わせ:総務課企画財政グループ
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