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ワインづくりへの挑戦 File.9

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北海道中頓別町

白ワインは難易度高め?-私たちが『山幸』を選ぶワケ-

今月は、醸造用ブドウの世界で栽培されている品種についてお話します。

こんにちは。地域おこし協力隊・ブドウ栽培担当の山口です。今月はドイツと中頓別町で栽培されている醸造用ブドウの品種についてのお話です。
現在、中頓別町では『山幸』という品種を中心に『清舞』、『清見』という赤ワイン用の品種を栽培しています。これらは十勝の池田町で品種改良されたもので、特に『山幸』と『清舞』はヤマブドウが掛け合わされているため、冬の厳しい寒さにも耐えられる特性があります。
では、世界ではどのような品種が栽培されているのでしょうか。下の表はドイツで栽培されている品種を栽培面積の多い順に並べたものです。栽培面積の上位5品種中、4品種が白ワイン用の品種となっています。

しかし中頓別町では、ドイツと同じく冷涼で日照時間が短いという気象条件ながら白ワイン用品種は栽培していません。
その理由の一つが気温です。ドイツに比べ中頓別町の方が寒いからです。ドイツのように白ワイン用品種を栽培しても冬の厳しい寒さに耐えられず、枯死してしまう恐れがあります。
また、白ワイン用品種は病気に弱いものが多く、赤ワイン用品種に比べて栽培が難しいとされています。中頓別町での醸造用ブドウ栽培は、ブドウ栽培の可能性を探ることから始まりました。冬の寒さが厳しいという気候特性も加味し、ブドウが生産できる可能性が最も高い品種を選択した結果、現在の品種を栽培するに至りました。今後、中頓別町での醸造用ブドウ栽培が確立されれば、その知見を活かして白ワイン用品種にも目を向けられるかもしれません。
商業的な栽培が始まったとはいえまだまだ未知な部分も多い醸造用ブドウ栽培。中頓別町ブドウ研究準備会の方々や関係機関の知恵や手もお借りしながら、安定的に醸造用ブドウが生産できるよう精進していきます。

お問い合わせ:産業課 産業グループ
(【電話】01634-8-7662)

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