『良いワインは良いブドウから!その真意とは?』
今月は、ワインの製造工程についてお話します。
こんにちは。地域おこし協力隊・ブドウ栽培担当の山口です。今回はワインの製造方法について、今月と来月の2回に分けてお話をします。今月はワインを含めたお酒についてのお話です。
まずは下の表をご覧ください。これはお酒の造り方からその種類をまとめたものです。
3つの製法を簡単に説明します。「醸造酒」とは、原料から酵母の力を借りて造られたお酒のことです。「蒸留酒」とは醸造酒などのお酒を蒸留して造られたお酒です。「混成酒」は醸造酒や蒸留酒などを混ぜたり、香味料を加えて造られたお酒のことを指しています。
中頓別町が挑んでいるワインというお酒は、ビール・日本酒と同じく醸造酒にあたりますが、他2つとは大きく異なる点があります。それは、原料の中に酵母のエサとなる糖類が含まれているかどうかです。主原料に糖類がないビールと日本酒は「糖化」という工程で糖類を引き出してから「発酵」を行います。(日本酒の場合は「糖化」と「発酵」は同時に行われる)
一方で、ワインの主原料であるブドウには糖類が含まれているので、すぐに「発酵」が行えるという非常にシンプルな造り方となっています。そのシンプルさゆえワインの製造には「良いブドウから悪いワインを作ることはできるが、悪いブドウから良いワインは作れない」という言葉もあるほどにブドウの品質、つまりは栽培がとても大事なのです。
中頓別町でのブドウ栽培はその厳しい環境ゆえ手間を重ねた栽培方法が必要で、安定的な栽培方法の確立が大きな課題です。その中でも将来のワイン生産を見据えた、品質の良いブドウを収穫するということも大切です。将来生み出される中頓別町産のワインが「良いワイン」となるよう、今後も質の高いブドウを目指して栽培に取り組んで行きたいと思います。
お問い合わせ:産業課 産業グループ
(【電話】01634-8-7662)
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