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市史編さんコラム「市史の余白」

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北海道伊達市

現在編さんしている伊達市史続編は、令和10年3月の刊行に向けて執筆作業が進められています。今回は「伊達市史」の後継としての課題を考えます。

◆第2回『市史と村史を踏まえ、新しい視点で』
監修者 桑原 真人(札幌大学元学長)

平成6年には、市制施行20周年記念事業として『伊達市史』が刊行されています。編集時には「開拓当時の記述はこれまでの2回の町史で、ほとんど語り尽くされている」ので、同書の対象時期は「戦後から現在まで」としていました。また「明治・大正・昭和初期の市民の生活を記録に残す」べく、市内にお住まいの古老を訪ねて、聞き取り調査や資料収集を実施して、市史の第10編に「生活文化編」を設けている点が特徴です。
一方、大滝村では昭和60年の『大滝村史』の刊行に続いて、平成18年2月に『大滝村史続刊』が刊行されています。これは同年3月1日の伊達市との合併を前にして、名前が消えてしまう大滝村の歴史を、後世に残しておきたいという同村有志の意志を反映したものでした。
この度の新しい伊達市史の刊行計画では、昭和47年に市制を施行して以来令和4年で50周年を迎えることから、平成6年に刊行した市史の「後継の市史」としての役割を込めて、続刊を編さんするというものです。監修に当たっては、北海道史にまとわりつく「開基」問題に注意を払いつつ、旧・大滝村を市域に組み込んだ新・伊達市の新しい視点からの歴史の創出に取り組んでいきたいと考えています。
また各分野の執筆者は、提供された関係史料を精査するとともに、現地調査や資料収集を進めているところです。地元学芸員や有識者の専門的見地からの指摘も有益なものであり、アイヌ民族(有珠アイヌ)や伊達火力発電所についても、原稿に取り入れていく予定です。これらの点を執筆者一同で共有し、新しい構想に基づく原稿を編さん委員会に提出できるよう努力しています。

問合せ:総務課総務係(市役所2階)
【電話】82-3162

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