資料紹介「イモガイ状土製品」
このぐるぐる渦巻模様のものは、余市町で見つかった「イモガイ状土製品(内面渦巻状土製品)」と呼ばれる縄文時代の装飾品です。一見ただの渦巻模様に思えますが、実は縄文人の強い憧れによって生み出されたものなのです。
この渦巻きデザインのモデルはイモガイと呼ばれる円錐形の巻貝で、千葉県の房総半島から南の暖かい海に広く分布します。
イモガイの平らな殻頂部の面には渦巻があり、この殻頂部を切り取った渦巻き中央部に孔を開けた装飾品が最北の島、礼文島の船泊遺跡で見つかっています。しかし、暖かい地域にしか生息しないイモガイは、東北や北海道の人にとって大変貴重で、それを材料とした装飾品は憧れの存在だったようです。
そのため「欲しい!けど手に入らない!作っちゃえ!!」とイモガイ装飾品に似せた土製品や石製品が生まれたと考えられます。
本物のイモガイと比べるとどうでしょうか?なんとなく、イモガイの雰囲気は出ているように思いませんか?
※詳しくは本紙をご参照ください
冬期閉館中
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