■歯と口の健康づくり
「自分の好きなものを食べる」「家族や友達との会話を楽しむ」など、歯と口の健康は、全身の症状・疾患や介護などに関わり、健康寿命を延ばすうえで欠かせない、生活の質を大きく上げるものです。
令和5年度後期高齢者健診受診者(273人)へ歯と口腔の聞き取りをしたところ、以下の割合で歯科・口腔に不都合を感じていることが分かりました。
・お茶や汁物でむせると答えた人の割合(26.7%)
・半年前と比較して硬い食べ物が食べにくくなったと答えた人の割合(21.8%)
KDBシステム地域の全体像の把握より
高齢者は、う蝕(むし歯)や歯周病によって多くの歯を失うことで、咀嚼機能や嚥下機能(食べ物を口の中で噛み、飲み込みやすい大きさに変えて口から喉、食道、胃へ飲み送り込む運動)といった口腔の機能が低下し、十分な栄養が摂れなくなると低栄養のリスクが高まります。高齢者の低栄養は、筋肉量の減少によるサルコペニアやロコモティブシンドローム(運動器症候群)につながり、要介護となるリスクを高めます。
今回は、歯と口腔についての健康づくりとして、歯周病についてお伝えします。
◇歯周病のセルフチェックをしましょう
歯周病は、歯の周囲の汚れ(プラーク)のなかに含まれる細菌の毒素の影響で、歯ぐきに炎症が起き、腫れや出血しやすくなるなど歯を支える骨が溶けていき、歯がグラグラしたり抜けたりする病気です。歯周病が進行するにつれて自覚症状がしばしば現れますが、初期の段階では、なかなか自分自身で気がつくような症状は出てきません。次のような症状はありませんか?
〇歯周病のセルフチェックリスト
・朝起きたときに、口の中がネバネバする
・歯みがきのときに出血する
・硬いものが噛みにくい
・口臭が気になる
・歯肉がときどき腫れる
・歯肉が下がって、歯と歯のすきまがでてきた
・歯がグラグラする
〇歯周病が起こりやすい方の特徴
・中年以降の方
・喫煙している方
・妊娠中の方
・糖尿病にかかっている方
・歯みがきの仕方が悪い方
あてはまる症状が1つでもあったら、「歯科医療機関で検査を受けてみる」、「かかりつけ歯科医をもち、相談する」、「定期的に歯・口腔の点検をする」ことをお勧めします。
余市町では、町内の歯科医療機関で、「後期高齢者歯科健康診査」を実施しており、400円で受けられます。
(子育て・健康推進課で受付けています。)上手に利用し歯の健康を保ちましょう。
問合せ:子育て・健康推進課
【電話】21-2122
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