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カレンダーの日と太政官(だじょうかん)布告

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北海道倶知安町

12月3日は「カレンダーの日」だそうです。これは、明治政府が、太陰暦での明治5年12月3日を太陽暦での明治6年1月1日としたことに由来するとか。
さて、この太陰暦が太陽暦となった根拠ですが、これは、「改暦ノ布告」(明治5年11月9日太政官布告第337号)にあります。「改暦ノ布告」では、それまで「子刻(ねのこく)」と呼んでいたものを「午前零時」とするなど、時間の読み方についても定めています。
そして、この「改暦ノ布告」は、現在効力を有する最も古い法令とも言われています(諸説有り)。
「太政官布告」とは、明治初期に存在していた太政官によって公布された法令の形式で、まだ内閣も憲法も議会もなかった時代です。そんな古い形式のものがなぜ今も効力を持っているのでしょうか。
まず、明治22年に明治憲法が公布されましたが、その76条1項において、太政官布告を含む従前ある規則や命令については、憲法に反しない限り、明治憲法下においても法律や命令としての効力を有すると定められました。
そして、日本国憲法施行後については、明治憲法下で効力を有していた法律は、新憲法に反しない限り有効と扱われ、命令についても、本来法律で定めるべきもの以外はそのまま有効とされました。
「太政官布告」が現在でも効力を有するのは、憲法や法律上の根拠があったのです。
ちなみに、「改暦ノ布告」は、「西暦の年が、100で割り切れて、かつ400で割り切れない年は閏(うるう)年としない」というルールが脱落していたため、後に「閏年ニ関スル件」により不備が補われました。

ようてい法律事務所弁護士 渡邉恵介
【電話】21-6228

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