■ぼくは ふね
今さら、そんなことと思われるかもしれません。
日々の暮らしの中で、とかく周りと比べてしまうこと、思い込んでしまうこと、無意識のうちに多くないですか?子どもぼくはふね同士でも、大人同士の世界でも。
『ぼくは ふね』(福音館書店)は私の好きな絵本作家の一人、五味太郎さんの新作です。気ままな小さな船(ぼく)が主人公。ある日、海が大荒れに。ヘリコプターに助けられるも、地上に置かれてしまい、「もうだめだぼくおしまいだ…」と嘆きます。そこへほかの船がやってきて「そのきになればどこだってすすめるものだよ」と!小さな船(ぼく)はそれからというもの、山や畑、街なかでもどんどん進みました。そして気が付くのです。
「ぼくは ぼく ぼくは ふね」
文字一志
<この記事についてアンケートにご協力ください。>