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特集 地域と歩む地域おこし協力隊(1)

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北海道倶知安町

都市部から地域へと移住し、新たな視点や知識で地域の活性化や課題解決に向けて活動する『地域おこし協力隊』。
倶知安町では、現在7名の隊員が活動に励んでいます。今月号では、地域で活躍する隊員たちを紹介します。
今年度、3年の任期を終了する2名の隊員を紹介

■住宅の売り手と買い手、貸し手と借り手の思いをつなぐ
3年目/栗原由紀子(ゆきこ)隊員
札幌市出身で、町へ来る前はシェアハウスの仲介や管理、住宅に関する支援などの仕事をしていました。
登山が趣味で、ここ周辺の山はほぼ制覇していて、ニセコアンヌプリの山頂から見る羊蹄山が好きです。

▽活動内容
住まいのコーディネーター業務
・住まいの相談窓口の開設、運営(訪問相談含む)
・出張セミナーの実施
・住まいの終活に関する呼び掛けなど

▽3年間の振り返り
始めの頃、倶知安を知るために町を歩き、町民の方や不動産業の方などと直接お話しすることで、住まいを取り巻く環境が特殊である地域だと知りました。そこから自身ができることを考え、住まいの相談窓口を開設しました。自宅を訪問し相談をお聞きすることもありましたが、町民の方は、除雪や住み替え先に関するお悩みが多かった印象です。それでも多くの方は、この町が好きで「住み続けたい」と地元を思う気持ちが強く、その思いに触れ、自身にできることを探し続けた3年間でした。

▽今後の生活
卒隊後は一度、実家のある札幌へ戻り、その後は引き続き、住まいのことで困っている方のために仕事をしたいと考えています。
倶知安と札幌の住まいを取り巻く環境について比較をすると、倶知安は豪雪地帯であることに加え、コロナ禍が明けたことで急激な需要拡大、それに伴う居住場所の供給不足や不動産の価格高騰など、解決に至るには、自身にまだまだ多くの実務経験が必要だと感じました。そのため、今後も多くの方の支援ができるよう、学びを深めていきたいと思います。

■日本語の学べる場を 町民同士が交流を深める場に
3年目/佐藤礼乃(あやの)隊員
札幌市出身で、日本語教師としてベトナムでの生活経験があります。
移住後は町になじめるか心配でしたが、皆さんはとても温かく、今では中山峠を越えて羊蹄山が見えてくるとほっとした気持ちになります。

▽活動内容
地域日本語教育コーディネーター業務
・にほんごサロン『にこちゃん』の運営
・やさしい日本語の普及(研修や講座の実施)
・多文化交流イベントの開催など

▽3年間の振り返り
協力隊に着任して直面した課題は、外国籍住民が多いにも関わらず、日本語教育を受けられる機会が少ないということでした。
そのため、自身の日本語学校での経験を踏まえ、日本人住民と交流を楽しみながら日本語を学べる「にほんごサロン『にこちゃん』」を周囲と協力し、開設しました。
日本語学習に加え、参加者の外国籍住民と日本人住民が顔なじみの関係になったことも、この取り組みの成果だと考えています。
参加者が、楽しく参加してくれるので、うれしく思います。

▽今後の生活
協力隊を卒業とはなりますが、この先も引き続き、多文化共生のために外国人支援などに関わりながらこの町で暮らしていきます。
この3年間、課題解決に向けて取り組みを進めてきましたが、にこちゃんでの活動を通して、多文化共生社会のためには、対話が大切だと感じています。
にこちゃんを拠点としたコミュニティーは、倶知安の大切な地域資源になっていると思います。ぜひこの資源を活用して、地域の取り組みが広がっていったらいいなと思います。

■協力隊2年目の私たち
▽地域の方が健康で過ごせるように
東大貴(だいき)隊員(所属…観光商工課)
普段は、配属先のHOKKAIDO EVENTSで活動しています。
町での起業を目指し、出張整体・トレーニングを行っています。

▽スキーの町を盛り上げたい
兼定美紀雄(みきお)隊員(所属…観光商工課)
配属先の倶知安商工会議所で活動しています。スキーショップのマネージャーも務めており、この町に住み続けたいです。

▽町民の皆さんと共にまちづくりを
濱﨑順平(じゅんぺい)隊員(所属…まちづくり新幹線課)
在り続けてほしいこの町で、町への愛着を育めるよう、子どもたちを中心に町を好きになるきっかけ作りをしています。

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