文部科学省の調査において、令和5年度の全国の小中学校の不登校児童生徒数が約34万6千人、高等学校の不登校生徒数が約6万9千人、また全国の小中学校のいじめの認知件数が約73万3千件とそれぞれ過去最多となるなどの結果が明らかになりました。
本町の学校や関係機関がどのような対策や防止にかかわる方策を行っているのかご紹介いたします。
◆不登校について
◇不登校児童生徒数の変化 ※北海道分※
下のグラフのとおり、年々「不登校の児童生徒数」は増加しています。昨年度と一昨年度を比較しても、小学校で841名、中学校で1,150名の増、5年前(R元年度)と比較すると、小学校で2,568名の増、中学校で4,055名の増、合計で6,623名(対比約1.9倍)となっています。
特に、中学校の入学後の中学校1年生に増加する傾向があらわれており、本町も同様の傾向にあります。
◆いじめについて
下のグラフのとおり、「いじめの認知件数」も年々増加しています。昨年度と一昨年度を比較すると、小学校で12,584件、中学校で1,673件の増、5年前(R元年度)と比較すると、小学校で22,446件の増、中学校で2,720件の増、合計で48,074名(対比約2.1倍)となっています。
特に、小学校の認知件数に著しい増加がみられます。
これまで、けんかやふざけ合いは、「いじめ扱い」としていませんでしたが、これからは人間関係の経緯や学校外での様子など継続的に情報を収集し、丁寧に対応することが求められていることも認知件数増加の要因です。
また、文部科学省はいじめの認知に関する考え方を「いじめの認知件数が多い学校は、解消に向けた積極的な取り組みがなされているという肯定的な評価をする。」と示しています。
◆学校対応
学校では、不登校やいじめを未然に防ぐため、児童生徒の日常からの観察、家庭との連携はもちろん、児童生徒の心情などを理解するためのアンケート調査の分析等(児童生徒理解支援ツール)、個々の児童生徒の理解に努め対応にあたっています。また『いじめ』については、道教委が全児童生徒へ年2回実施しているアンケート調査をもとに対応をしています。
◆町の対応
町では、不登校やいじめ問題に関わり、児童生徒・家庭へ対応する上級教育カウンセラーの資格をもつスクールソーシャルワーカー(SSW)、児童や保護者の悩みや相談を受ける臨床心理士の資格をもつスクールカウンセラー(SC)を配置するほか、学校へ行けない児童生徒の受け皿となる教育支援センター『通称ふれあいるーむ』を設置し、教員の資格を持つ指導員を常駐し(午前9時から午後4時)対応にあたっています。
※「いじめ・不登校」問題は、要因が多岐にわたり、場合によっては複雑化した案件があるため、すぐに解決できない場合もありますが、今後も、町として学校と連携をしながら、本町の将来を担う子どもたちのために問題などの解決にあたっていきます。
※不登校やいじめに関して悩みやお問い合わせなどがありましたら、別海町教育委員会(瀬川(せがわ)・(池田(いけだ)))までご連絡ください。
問合せ:別海町教育委員会【電話】0153-74-9274
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