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わがまちタイムスりっぷ 連載(60)

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北海道利尻富士町

■牧野富太郎と利尻山の植物
現在放映中のNHK朝の連続テレビ小説「らんまん」のモデルは、「植物学の父」として名高い牧野富太郎です。牧野氏は、1862(文久2)年高知県佐川町の造り酒屋に生まれました。独学で植物の研究をつづけ、東京大学植物学教室で植物分類学の研究に打ち込みました。生涯において命名した新種や変種は約2500種、全国各地を踏査して集めた標本は50万点におよびます。
その牧野氏が調査のため利尻島を訪れたのは1903(明治36)年8月のことで、調査のようすは「利尻山と其植物」という報文にまとめられました。利尻山では、山中で2泊し、8合目より上部でキバナシャクナゲやリシリヒナゲシなどを、ローソク岩でもタカネツメクサやチシマイワブキ、エゾコザクラなどを確認しています。そして、少し下った右斜面にキンバイソウ(ボタンキンバイ)の群落を見つけ、「蕚弁(蕚片)が10枚以上あって、新種ではなかろうか」と記しています。このとき標本となったキンバイソウが、のちに新種として発表されたボタンキンバイで、利尻島の固有種となっています。ほかにもリシリトウウチソウやリシリリンドウ、ミヤマオグルマなども牧野氏により見出されています。
また、調査の折に撮影したとみられる写真が、高知県立牧野植物園に残されていました。現在の夕日丘からペシ岬の方向を撮影したもので、人家がまだ現在の本町周辺に限られていることがわかります。

郷土資料館に、牧野富太郎についての解説や資料コーナーを設けていますので、ぜひご覧ください。

問合せ:教育委員会 山谷
【電話】82-1370

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