札幌圏で、119番通報などを受ける消防指令業務の共同運用を開始します。運用方法などについてお知らせします。
◆消防指令業務の共同運用とは
現在、札幌圏の6消防本部*では、それぞれの消防指令センターで119番通報を受け災害発生場所を特定し、消防車や救急車の出動を指示しています。こうした消防指令業務を札幌市消防局内に新たに設置する札幌圏消防指令センターに集約することで、市民サービスの向上と行財政上の効率化を実施します。災害情報を一元化することで、近隣地域の災害にも素早く連携した対応ができるようになるうえ、最新の高機能指令システムの導入で消防体制が強化されます。各地域の消防指令センターの設置が不要になるため、費用の削減にもなります。
*札幌圏の6消防本部…札幌市消防局・江別市消防本部・千歳市消防本部・恵庭市消防本部・石狩北部地区消防事務組合(石狩市・当別町・新篠津村)・北広島市消防本部
◇共同運用のイメージ
※詳細は本紙をご覧ください。
◇119番通報を、一括して受け付け
札幌圏の6消防本部は、現在各地域で119番通報を受け付けていますが、共同運用後は札幌圏消防指令センターが札幌圏内からの119番通報を一括して受け付け、各消防本部へ出動指令を行います。
◇消防車や救急車は、各市町村の消防本部から出動
指令業務のみを共同運用するため、消防車や救急車はこれまでと変わらず、各市町村を管轄する消防本部から出動します。そのため消防車や救急車の到着が遅れることはありません。
◇通報するときは落ち着いて
119番通報のかけ方はこれまでと変わりません。指令員が質問することに、慌てず、ゆっくりと答えてください。119番通報を札幌市消防局の指令員が受けるため、通報する際は、火事なのか救急車なのかを伝えたあと、住所は必ず「北広島市」から伝えてください。住所が分からない場合は、周辺の目立つ建物を伝えると、指令員が検索機能などを活用して場所を特定します。
◆Q and A
Q 119番通報がつながりにくくなるのでは?
共同運用後の通報件数を想定して受け付け回線数を整備したり、指令台や指令員を増やしたりしているので、つながりにくくなることはありません。
Q それぞれの地域の場所や住所はちゃんと分かってもらえるの?
札幌圏消防指令センターには最新の指令システムを導入するため、高性能な検索機能で出動場所の特定が可能です。出動場所の特定が難しい場合には、119番通報に本市の消防職員も加わり出動場所を特定します。
◆消防の指揮車を紹介します
災害や交通事故などの現場に出動して、消防隊や救急隊に活動の指示を行います
指揮車は、災害現場の責任者である大隊長やその補佐をする指揮隊長、無線通信などを行う指揮隊員が乗車して災害現場に向かう車です。指揮隊は、災害現場の情報収集や隊員の安全管理などを行い、消防隊や救急隊が円滑に活動できるよう指示を出す隊です。無線を通じて消防本部の指令室や他市町村の消防隊や救急隊、ドクターヘリとの交信も行います。
◇情報収集力の向上
ドローンや活動隊員に取り付けたカメラからの映像などを指揮車のディスプレイに映し、情報収集ができます。刻々と変わる災害情報を見逃さず対応できるので、隊員への活動指示や安全管理の質が大幅に向上しました。
◇車内の収容力が拡大
オーダーメードの収納棚にドローンや指揮台、空気呼吸器、消火に使用するホースなどを積載しています。ディスプレイ付近には大型テーブルや椅子を備えつけ、災害情報の整理がしやすくなりました。
◇雨天時の活動内容が拡大
サイドオーニング(タープのようなもの)が車体の横に備えられ、雨風を防げるようになりました。
短時間での設置が可能で、雨天時における指揮活動の幅が広がりました。
問い合わせ:消防本部警防課
【電話】373-2321
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