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自治体の皆さまへ

診療所だより No.302診療所長 浦本幸彦

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北海道北竜町

■ご老体(ろうたい)に告(つ)ぐ!
もう師走です。あっという間の一年ですね。子供の頃、小学生時代は永遠に続くのかと思う程長かった思い出がありますが年取ると時の流れが速いですね。年齢による時間の流れの感じ方の違いは諸説あるようです。代謝が関係しており子供の方が代謝が激しいので時間が長く感じるとありましたがピンときませんね。退屈な時間は長く感じ楽しい時間は直ぐに過ぎてしまうと言う説は一見正しいようですが僕らは毎日楽しい時間を過ごしているから一年が早いとは思いません。(残念ですが)子供は毎日が新しい事の学びがあり新鮮で刺激があるので時間を長く感じるという説明がありました。ウン納得です。そうですね、我々は判で押したような変わり映えの無い毎日を送っていますもんね。学びも少ないですし、新鮮さや刺激は見当たりませんね。
そういえば診察室でも「年取ってから楽しい事なんかありゃしない。あ~早く迎えにきてほしいわ」なんて愚痴っているご老体は多いです。まあ軽口だから聞き流してもよいとは思いますが心理学者ウィリアム・ジェームスさんの言葉を借りて「想いは言葉となり言葉は行動となり行動は習慣となり習慣は人格となり人格は運命となる」を引用させていただき恐ろしい運命から引き離すため「よ~し、よく言ったな。今から入院病棟に連れて行って入院している赤ちゃんからご老人までのまえで同じセリフを言えよ」と戒めます。
出鼻をくじいた後に更に畳みかけます。「だいたい毎日楽しい事なんか天から降っては来ない。自分で作れ、探せ」と攻めると相手は老獪(ろうかい)さを絞り出し「若い時にやってたことはこの体では出来なくなったもん」と口を尖らせて宣います。
ここで先日拝聴した講演会の話に持っていきます。講師は「水曜どうでしょう」のディレクター藤村氏です。番組を知らない方は勉強してください。道民は必須教科です。
敬語なんて使わない型破りの話しぶりで中身も面白話満載でした。その中で「どうしてあんなに面白い番組ができたのか?」という質問に対し「折角仕事をするなら楽しく面白く仕事をしたいと考えて努力したからです。逆に皆さんにお聞きしますが毎日を楽しく幸せに過ごすために努力していますか?懸命に努力していますか?それはある意味人生の目的、目標だと思うのですが」と答えました。
さすが藤村さん、よくぞ言ってくれた。てか昔から僕が言ってた事だけど(笑)
毎日暗い顔して文句ばかり言っているご老体達に告ぐ!「毎日楽しく過ごせ。年齢を言い訳にするな。体が動かなくても楽しみは何処にでもある。窓から外を見るだけでも。人の声を聴くだけでも。努力せずしてご褒美だけ貰おうなんて魂胆が下品だ」
あ~スッキリした。
随分発散しましたね~って?うん、楽しく面白く仕事をしたまでです。

◆北竜町立診療所
休診日のお知らせ
12月6日(水)、27日(水)は午後1時30分より浦本先生が深川市において介護認定審査会に出席のため、午後より休診となります。

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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