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自治体の皆さまへ

診療所だより No.308

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北海道北竜町

診療所長 浦本幸彦

■老爺心(ろうやしん)
田植えは無事終了したでしょうか?お疲れ様でした。田植え前の準備作業の時点でも疲労は強烈なようで受診された農家の方は皆、異口同音に疲れの蓄積や体の痛みなどを訴えていました。
春から夏にかけて農家の方は黒く日焼けするし体重は減り体が締まりスッキリしますもんね。
農作業もそうですが強制的なトレーニングは成果を出しますね。なんとかザップに引けを取りませんね。
でもご自分の体力気力を考慮し無理をしないでください。今は少し休憩してください。
GW明けのニュースで退職代行サービスが大盛況なんてのがありました。長い休みがあったり五月病があったり、また各人様々な事情があるから蚊帳の外の僕が意見はしませんが色んな御商売があるんですね。時代ですね。
農家の新規就業者の離職率は少ないかな?と思っていたのですが国の統計では他業種より多いそうです。ありゃ、やっぱ仕事が思ったよりハードだったのかな。
第一次産業の存続にかかわる問題ですから解決への取り組みが必至ですね。
昨年の夏は暑かったですね。今年もあの暑さが襲来したら大変です。
でも昨年は暑すぎたので皆さんが用心したのか、思いのほか熱中症や脱水症の方は少なかった印象があります。
農家の方は朝夕の涼しい時にしか作業しないとか、水分や電解質の補給など、各人実践されていました。立派!
今年も夏の暑さ対策には準備怠りなくお願いします。
さて最近の診察室での話題は、(毎度でる議題ですが)
「いつまで、やる?」問題です。
農家の方は基本定年制度は無いようです。法人は六五歳までの雇用義務化とかはあるらしいですが何歳でやめ!という規則はありません。
農家の方は基本根性がありますんで体が動くうちは働きます。特にお子さんが後を継いでくれていると。
でもほとんどの場合が無理をしています。肩を、膝を、腰椎を手術したなど話題には事欠きません。農家の方はプロスポーツ選手以上に体を酷使して働いていると思います。
プロスポーツ界はケガの防止やトレーニング方法の改善など科学的に取り組んでいます。それ専門に扱う部署が存在します。農業にはどうでしょう?もし存在して効果を上げていれば農家の方が整形外科に行く率が下がっているはずですが。
基本ヒトの体は壊れたら元通りにはなりません。壊れてから治そうとするより壊れないように作業する事が優先されるべきだと思います。そこに国や消費者が気付いていないならば農業を軽視している気がします。
農家の方は真面目で正直な働きものです。仕事一筋も良いのですが、無理をせず時間や体力があるうちに健やかで有意義な第二の人生を送って頂きたいと思っています。

◆北竜町立診療所
休診日のお知らせ
6月5日(水)は午後1時30分より、浦本先生が深川市において介護認定審査会に出席のため、午後より休診となります。

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〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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