◆林議員
近くに親族がいない高齢者の不安について
▽林議員
町内に住む主に高齢者の方が、親族が遠方にしかおらず万が一、自分が亡くなった時に葬儀に来ても長い期間滞在することが出来ず、住宅の片付け等が出来ない場合はどうしたら良いかと不安を感じているという話を聞いた。身寄りの無い方もいると思う。今現在の対応の状況とこれからの対応について伺いたい。
▽佐々木町長
親族が近隣におらず、自身に何かあった場合、住宅の片付けについて不安を感じている方がおられるとのことだが、現在町が個人の住宅の片付け等に対する支援は実施していない。
現在、高齢者に対する訪問等の中で、体調管理とあわせて親族の連絡先の把握に努めており、あわせて民生委員や社会福祉協議会と情報共有し連携を密にしており、もしもの場合でも連絡が取れるように努めている。
個人の住宅については、あくまでも基本は個人が対応するものと考えており、身寄りの無い方の対応については弁護士等と相談しながら適切に対応してまいりたい。
◆木村議員
自家用車を活用するライドシェア創設について
▽木村議員
現在、色々な飲食を伴う会合等でタクシーを利用する場合、夜8時までに予約をしなければ利用出来ないという不便な状況にある。
このままの状況が続く場合、一般のドライバーが自家用車で乗客を乗せる事の出来るライドシェアの創設が必要だと考える。
その際、町民が何を必要としているのかを知るために意向調査が必要だと感じるが、考えを伺いたい。
▽佐々木町長
町内のタクシー事業者については、和ハイヤーが2名の運転手にて営業をしており、町営バスの運行委託も行っているため20時以降の夜間営業については、ご不便をおかけしているところである。
公共交通については、議員の皆様からも様々な意見を頂いているところであり、令和7年からの運行見直しに向けて検討をしている。
本年夏に実施した公共交通アンケートの中で、ボランティアでのドライバー参加について、一定の条件の中で約30名の方が可能であるとの回答があった。
日本版ライドシェアは国土交通省から営業を許可されたタクシー事業者が運行管理し、公共ライドシェアは自家用有償旅客運送として自治体が行うものとなる。
現在町内の公共交通体制は、タクシー事業者による乗り合いタクシーと自家用有償運送による町営バス北竜妹背牛線があり、いずれも運転業務は和ハイヤーに担って頂いている。
▽木村議員
地域の実情に応じて対応できるよう、国に制度の改善に向けて積極的に発信をして頂きたい。
▽佐々木町長
今後も運輸局等の関係各省庁や町民に対する意向調査を行いながら、どのような運行体制が本町に適しているのか引き続き検討していく。
■「議会報告会」を開催します
日時:2月12日(水)15時~17時
会場:COCOWA(多目的スペース)
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
■議員コラム
『荘子』の言葉に「けい蛄(蝉のこと)春秋を識らず。伊虫あに朱陽の節を知らんや」という一節がある。長い間、真っ暗の土の中で幼虫として過ごして生まれてきた蝉は、真夏の一週間程で命を終えて行く。その短い成虫の間に次の世代を残していかなければならないからあんなに忙しなく鳴くのだろう。
夏の初めに土の中から生まれる蝉は夏が終わらないうちにその生涯を終えてゆくから、秋や春がある事を知らずに一生を終えてゆく。一年に四季があることを知らない蝉は、木の上で過ごしているのが真夏であることさえも知らずに命を終えて行かなければならない。
しかしながら、我々人間も蝉のことを嗤ってはいられない生き物ではないだろうか。考えてみると、いつの時代が良いかと選んで生まれて来たわけでもなく、何処に生まれたいかと場所を選んで生まれて来た訳でもない。
気が付いたら生まれていただけで、生まれようと思って生まれた訳ではない。
人生90年、100年と言われる時代になったようだが、有史以来、悠久の時の流れに比べたならば、ほんの一瞬にしか過ぎないだろう。たった一週間程で一生を終えて行く蝉は、「もっと長くいきたかったのに」などと不平や未練を残して命終わってゆくのだろうか。
先の『荘子』の一節は、短い時間しか生きられない虫を憐れんでいるのではない。振り返ったならばあっという間に過ぎ去った人生の時間を有意義であったと言えるように過ごしたいものだと自省させられるばかりです。
(寺垣信晃)
※「けい蛄」の「けい」は環境依存文字のため、かなに置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。
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