■エゾシカ
今年9月のシカ駆除は55頭に上り、前月に続き同月の過去最高値となりました。4~9月の累計値も過去最高の310頭に達していますが、これが生息個体数の増加を示すものかは分かりません。シカの生息密度指標を取るスポットライト調査の結果(下図)では、約10年前から始まった増加の動きが過去3年程度の間に減少に転じた可能性が示されています。日頃の地道な捕獲の成果と言えるのかもしれません。
■ヒグマ
10月以降もヒグマの状況は静穏に経過しています。人家周辺でのヒグマの活動情報が秋に少なくなるのは例年の傾向で、昨年のような狂騒は異常なのですが、今年の静けさもまた異常かもしれません。
10月25日、酪農学園大学の伊藤講師の調査チームは村専門員と捕獲従事者の支援の下、今年2頭目の学術捕獲を実施しましたが、麻酔が不調で作業中に危険を生じたため殺処分せざるを得ず、残念ながら標識装着と放逐はできませんでした。当調査4年目、通算8頭目にして初めての失敗でした。原因を検証し方法を改善して次に臨めたらと思います。
■猟区の入猟対応について
10月は延べ11日の一般入猟で捕獲7頭とやや渋い滑り出しです。他に北海道の技術者研修があり、道内各地からの受講者さんがシカの生態や安全な捕獲方法について学びました。
問合せ:農林課林業振興室野生鳥獣専門員
【電話】56-2174
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