令和5年4月18日、和寒小学校・和寒中学校において、令和5年度全国学力・学習状況調査が実施されました。この調査は、全国の小学6年生と中学3年生を対象に、学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証するとともに、学校における教育指導の充実や学習状況の改善に役立てることを目的としています。調査の内容は、教科に関する調査(小・中学校:国語、算数・数学、中学校:英語)と生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査の2つです。なお、中学校英語の「話すこと」と生徒質問紙調査は5月8日にオンラインにて実施しました。
本町の小中学校の結果は、全国平均と比較すると下記の通りとなりました。教科ごとの正答率を比べると、小学校国語では全国平均を少し下回っており、算数では全国平均とほぼ同等の結果でした。中学校国語と英語では全国平均とほぼ同等で、数学では全国平均を少し下回っていました。
◆平均正答率の全国との比較
◆国語
小学校国語の平均正答率は、全国平均を少し下回っています。区分別では、「知識・技能」の「情報の扱い方に関する事項」の正答率が全国平均を下回っており、「意外」や「期間」を漢字で書く設問の正答率が低かったです。中学校国語の平均正答率は、全国平均以上ですがほぼ同等の結果でした。区分別では、「知識・技能」の「我が国の言語文化に関する事項」と、「思考力・判断力・表現力等」の「読むこと」の正答率が高かったです。また、問題形式別では、記述式の設問の正答率が全国平均を上回っていました。特に、歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直す問題や文章の構成や展開、表現の効果について、根拠を明確にして考える設問の正答率が高かったです。
◆算数・数学
小学校算数の平均正答率は、全国平均とほぼ同等でした。領域別では、「変化と関係」の領域の正答率が低かったです。また、複数のグラフの違いを記述する設問の正答率が高かったのですが、百分率で表された割合の意味や「以上」の意味の理解を問う設問の正答率が低かったです。問題形式別の正答率では、記述式の設問が高く、短答式の設問が低い傾向が見られました。中学校数学の平均正答率は、全国平均を少し下回っています。領域別では、「数と式」、「関数」の領域の正答率が低く、観点別では、「知識・技能」の正答率が低かったです。特に正答率の低かった設問としては、数と整式の乗法、四分位範囲の意味、数式を変形するなどして事柄が成り立つ理由を説明する設問などがあげられます。
◆英語
中学校英語の平均正答率は、全国平均とほぼ同等でした。領域別では「読むこと」、観点別では「知識・技能」が全国平均を少し下回っていました。設問別では、社会的な話題に関して読んだことについて考えとその理由を書く設問の正答率の高かったのですが、また、情報を正確に読み取る、事実と考えを区別して読む、必要な情報を読み取る、未来表現の肯定文を書く、依頼する表現を正確に書くなどの設問の正答率が低い傾向にありました。「話すこと」の平均正答率は、全国平均を上回りました。特に、「やり取り」の区分の正答率が高かったです。
◆児童・生徒質問紙
児童・生徒質問紙調査では、「今住んでいる地域の行事に参加していますか」という設問に対する肯定的な回答が、小中学校共通して全国平均を上回っていました。また、「学校の授業時間以外に、普段(平日)、1日当たりどれくらいの時間、勉強をしますか(学習塾、家庭教師、インターネット活用学習も含む)」、「学校が休みの日に、1日当たりどれくらいの時間、勉強をしますか(学習塾、家庭教師、インターネット活用学習も含む)」、「学習塾の先生や家庭教師の先生に教わっていますか(インターネットを通じて教わっている場合も含む)」、「将来、積極的に英語を使うような生活をしたり職業に就いたりしたいと思いますか」などの設問は、小中学校ともに否定的な回答が多い傾向が見られました。
この調査を受け、各学校でさらに分析を行い、不定着部分の学び直しや授業の改善など、学力の向上へ向けた取組を進めていくこととしています。また、家庭学習の充実などについても、学校と家庭が連携して児童生徒の生活習慣を見直し、改善へ向けた取組を進めていきます。
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