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健康メモ 腎臓の働きを確認しましょう

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北海道和寒町

腎臓の働きが弱っているかを知る指標の一つに「尿たんぱく検査」があります。和寒町民の健康診査結果からは、尿にたんぱく質が出る方の割合が増えていることがわかります。(下図)

■腎臓の働き
腎臓は背中側の腰の辺りに2つある臓器で、血液を「ろ過」し、老廃物等を取り除いて全身に血液を戻す役割をしています。腎臓の中のフィルターの役割をする毛細血管(糸球体(しきゅうたい))は1つの腎臓に約100万個あり、一般の毛細血管の約3倍の血圧をかけて「ろ過」をして尿を作ります。たんぱく質は本来、身体に必要なため、尿にたんぱく質が含まれることはありません。

○正常な糸球体の働き
腎臓
毛細血管を拡大
(1)老廃物を含む血液が入る
(2)糸球体…老廃物、塩分、水分を排泄する。体に必要なたんぱく質は排泄しない。
(3)きれいになり栄養が全身に運ばれる
糸球体の血圧 50mmHg※腕など他の毛細血管15mmHg 3倍!!

○腎臓が傷むと…
・体に必要なたんぱく質も尿で排泄されてしまう
・老廃物、水分、塩分が排泄されずに体内にたまる

■慢性腎臓病とは
腎臓の働きが低下し、下記のような異常が3か月以上続く状態を慢性(まんせい)腎臓病と言います。進行すると腎臓がほとんど働かなくなり『人工透析』が必要になると同時に、心疾患や脳血管疾患のリスクが高くなります。

○慢性腎臓病のリスク要因
□加齢
□急性腎臓病
□高血圧
□膠原病
□肥満
□鎮痛薬の多用
□糖尿病
□尿路結石
□脂質異常症
□高尿酸血症
□早産・低出生体重児だった

○(1)と(2)のいずれかが3か月以上続くと慢性腎臓病
(1)尿検査:たんぱく尿や血尿が出る
(2)血液検査:eGFRが60mL/分・1.73平方メートル未満
和寒町の健診で知ることができます。
※eGFRとは:腎臓の働きを評価するための指標

■慢性腎臓病は早期発見が大切
慢性腎臓病は早期に病気に気づき、血圧のコントロールや食事療法によって機能の改善や維持をすることができます。詳しくは、保健福祉センターへご相談ください。

【保健師 後藤汀那未】

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