和寒町長 奥山盛
新年あけましておめでとうございます。町民の皆さまにおかれましては、希望に満ちた新春を健やかに迎えられたこととお慶び申し上げますとともに、平素から町政に対する温かいご理解とご協力に感謝申し上げます。
昨年を振り返りますと、七月二十三日夜から二十四日午前にかけて降った大雨は、総雨量が百五十五ミリに達し、六時間および十二時間の降雨量が本町の観測史上最大を記録しました。この局地的な短時間豪雨により、表土の流出など町内各地域で大きな被害が発生し、必要な措置を講じたところです。今後、災害時には早期に被災箇所を復旧できるよう努めてまいります。
和寒町の基幹産業である農業についてですが、特に畑作では、五月以降に例年よりも降雨が多く、低温や日照不足が懸念されました。しかし、作物への大きな影響は見られず、ほぼすべての作物で平年並み、または平年を上回る収量を確保することができ安堵しているところです。
特産品であるカボチャをPRするため、本年度は「大丸札幌店」の地下食品街や各飲食店と連携し、「和寒産カボチャ」や「わっさむペポナッツ」を使用した惣菜や洋菓子を販売する「和寒産カボチャによるハロウィンイベント」を十月下旬に開催しました。
さらに、十一月十四日には札幌市にある北海道新聞社の新社屋「道新DO―BOX EAST」において、大手企業と連携して和寒産カボチャを使った料理教室を実施しました。これらの取り組みを通じて、今後も和寒町をカボチャの産地として広く認知していただけるよう努めてまいります。
スポーツの分野では、和寒町出身で白樺学園高校三年生の半澤理玖さんが、七月二十三日に開催された全国高校野球選手権北北海道大会で優勝し、北北海道代表として甲子園大会に出場されました。
惜しくも1回戦で敗退となりましたが、エースナンバーを背負い、甲子園球場のマウンドで堂々と落ち着いた投球を披露し、多くの観衆を魅了しました。彼の今後さらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。
昨年策定した「ふくしのまちづくり基本構想」の推進に向けて、整備・運営の主体となる社会福祉法人ゆうゆうと協力し、「中核となる福祉施設」の基本設計を策定するための協議を進めております。これまでに町民の皆さまからいただいたご意見や、施設職員の現場目線での検討結果を踏まえ、十二月六日に開催した「町民サミット」では、現時点での施設の配置や平面図についてご説明させていただきました。また、取り組みの柱である「食」「創作」「仕事」の機能が、建物の設計にどのように反映されているかについてもお話ししました。「町民サミット」開催に先立ち、町内の若者六十四名が集まり、新たな施設を活用して自分たちが取り組みたいことや実現したいアイデアについて、自由で柔軟な発想を出し合う場として「特設ラボ」が開催されたところです。
本町にとって大きな取り組みとなる「ふくしのまちづくり」を推進するためには、このように町民の皆さまが主体的に関わる取り組みが大変重要であると考えております。今後も必要な情報を積極的に発信してまいります。
結びに、本年が町民の皆さまにとって、元気で笑顔あふれる年になりますようにご祈念申し上げ、年頭にあたってのご挨拶といたします。
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