■地道な「編集」という作業
東京で本の仕事をしていたときは、企業の周年誌やイベントのパンフレット、施設案内などを制作・編集する仕事もしていました。写真や情報の提供を各所に依頼したり、ライターやデザイナー、校正者、印刷会社との橋渡しをしたり、取材が必要であれば、スケジュールを作成して宿泊や移動の手配もします。特に重要なのは進捗管理で、期日までに原稿や素材が届かないことがあれば催促をしなければなりません(これがすごいストレス)。
「編集者」という職業は、響きがかっこよくて洗練されたイメージがありますが、実際は地味な仕事の繰り返しでしかありません。でも、私はこうした本来の役割としての編集者がとても性に合っていると感じています。表に出て目立つことが好きではないものの、目標になる地点を決めて「今、何をしなければならないのか」を逆算して考えることが好きですし、他所に気を配ってきめ細かく対応をすることが、あまり苦になりません。
今、制作している「子育て応援手帳」は、久しぶりの編集仕事ですが、私自身は楽しく作業できています。ただ、進捗管理が甘かった…この号が発刊される頃には印刷会社への入稿が済んでいるはずなのですが、無事に仕上がるのか。ひとり静かに焦っています。
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