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自治体の皆さまへ

特集 高校生議会 わたしたちの声(1)

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北海道大樹町

■高校生の思い
「地域探究活動では、大樹町の課題を見つけ、地域の方々と協力しながら、私たちの考えや思いを形にし、課題解決に向き合ってきました―」
10月16日、大樹高校3年生が町長や教育長に対して提案や質問を行う『高校生議会』を開催しました。参加した25人の生徒が10班に分かれ、さまざまな視点からまちづくりに対する意見を述べました

■18歳の未来
近年、18歳を取り巻く環境が大きく変わりました。公職選挙法の改正による選挙権年齢の引き下げにより、若い世代の考えが政治に反映されるようになる一方で、民法の改正により、18歳を大人として迎え入れる社会になりました。
自分の暮らすまちのことや社会全体の課題について考えたり、誰かと話すことが「暮らしやすいまち」をつくるための第一歩です。
今回の特集では、生徒たちが高校生議会を迎えるまでの取り組みや、各班の一般質問の内容などを紹介します。

■議会とは?
大樹町を暮らしやすいまちにするためには、町民が話し合い、何をするか決めていくことが必要です。しかし、たくさんの町民が同じ場所に集まって話し合うことはできないため、選挙で選ばれた町長と町議会の議員が町民の代表として集まり、話し合いをしているところが『議会』です。

○議会のしくみ

◆第1章 高校生議会に向けて
高校生議会に向けて町議会を傍聴し、議場の雰囲気や議事の流れについて学びました。また、サポート授業の中で町議会議員からアドバイスを受けました。

◆第2章 高校生議会開会
○1班「道の駅の改善について」
中田健太 議員
林典行 議員
豊田碧 議員
問:台湾と友好都市であることを活かし、道の駅でお土産などを販売できないか。道の駅の道路側の壁に大きな看板や顔はめパネル、コスピーの置物を置いたりして外観の改善はできないか。
答:面白い取り組みだと思う。何を販売するか、仕入れ方法やニーズを見極め、関係団体と実現の可能性を検討したい。道の駅魅力アップに向けた検討委員会でも、幅広い方々から意見を聞き、看板設置や話題になるスポットづくりを考えたい。

○2班「大樹町の学校給食無償化について」
杉森雛梨 議員
小室茉央 議員
問:管内7自治体では学校給食を無償化している。大樹町が無償化できない理由は。給食費の値下げ、無償化などを行うことにより、子育て支援の充実につながると考える。
答:給食費は保護者負担と学校給食法で規定。無償化は財政負担が伴い、他のサービスと調整が必要なため、無償化を行わず、公共サービスの充実に力を入れている。給食費支援として、2人目以降の小中学生の給食費の半額減免や、物価高騰後も据え置きの額で給食を提供し、保護者の負担軽減を図っている。

○3班「ジェンダー問題について」
遠藤花 議員
北村七海 議員
問:多様な性の講義、教育活動を町民や学生に向けて開催しては。第6期総合計画へのジェンダー概念の反映や、多様な性に対応する政策の必要性について、町長の認識は。
答:LGBT理解増進法に則り、多様性理解の増進が図られるよう、広報活動や相談窓口体制の整備などの施策を講じる必要があると認識。総合計画では、男女の枠にとらわれず、個性や能力が発揮できる社会の実現を目指し、審議会などで女性委員割合の目標値を定めている。

○4班「大樹町の知名度を上げるには」
近藤朔矢 議員
坂本大陽 議員
問:町では2016年のPR動画以来、動画の投稿がなくPRが不十分。町のガイドブックと連携した飲食店紹介など新しい動画の作成が望まれる。祭りでのチーズ販売会やチーズサーモン丼試食会を行っては。
答:PR動画の作成は費用や技術面などで実施可能か専門事業者への業務委託も含め、観光協会と協議する。お祭りでのチーズ販売は、すでに柏林公園まつりで行っているが、引き続き関係団体と連携し検討したい。

○5班「大樹町の交通機関について」
山崎永遠 議員
太田皓貴 議員
三谷航大 議員
川股愛瑠奈 議員
問:市街地から遠い児童生徒が休日利用できるバスを運行させては。町外への交通手段である十勝バスの料金を補助しては。補助により住みやすいまちになり、地元で働きたい人が増え、町の発展につながるのでは。
答:デマンドバスを含めた郡部へのコミュニティバスの運行は、引き続き町民の意見を聞きながら、運行方法なども含め検討する。十勝バスの運賃補助は、大樹町交通対策連絡会議や大樹町地域公共交通会議で、必要性や有用性なども含め検討したい。
※山崎永遠議員の「崎」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

○6班「大樹町の福祉支援制度について」
竹田愛菜 議員
辻奈成 議員
問:町の理学療法士を活用し、健康増進室での指導や健康講座を行っては。上士幌町が実施している高齢者が子どもの世話や見守りを行う取り組みを大樹町で導入する考えは。
答:医療系人材は、患者の治療が最優先のため、定期的な医療外活動を行う考えはない。高齢者が子育て家庭を支援するシステムの導入は、多世代交流施設設置の検討を進めていている。先行事例を参考に、子育て世代のニーズを反映した取り組みを検討したい。
※辻奈成議員の「辻」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

○7班「晩成温泉について」
寺嶋かこ 議員
山田侑奈 議員
押切マオ 議員
問:晩成温泉はわかりにくい場所にあり、訪れにくい状況だが対策は。晩成温泉を観光資源としてどう活用していくつもりか。目につきやすい場所に看板を設置すると、さまざまな方面から人が訪れるのでは。
答:晩成温泉は、本年度に改修工事や浴室ガラス交換、テラス増設などを行い、さらなる魅力向上を図る。看板の設置について、必要性を調査したいが、土地所有者の使用承諾や契約手続き、賃借料も必要となるため、条件が整わないと設置できない点を理解いただきたい。

○8班「効果的なSNSの活用方法について」
小原弥生 議員
松橋杏名 議員
問:町で撮った写真にハッシュタグをつけてSNSに投稿したり、フォトコンテストを開催してハッシュタグを広めては。清流まつりでのランプづくりや、宵宮祭での花手水の継続、SNSで紹介する予定は。
答:ハッシュタグを活用したフォトコンテストは町の魅力を伝える方法として素晴らしいアイデア。町の魅力が多くの人に伝わる活動を高校生と一緒に取り組みたい。ランプづくりや花手水は、地域探究学習の一環として今後も高校生に継続していただきたい。

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