■雄信内オレンジ・スタジオ発フリーマーチンのつながり
協力隊着任後、雄信内の吉田京子さんから集落に始まりたくさんのことを学ばせていただいています。牛について、ご家族について、メディアについて。時に同じタイミングで天塩町老人クラブ大会に登壇するなど気が合っているようです。
吉田京子さんの自宅にはFMラジオのスタジオ、通称「オレンジ・スタジオ」があり、ある日のラジオ放送で「フリーマーチン」という単語を初めて聞き印象に残りました。酪農に携わる方にはなじみのある「異性双子の雌牛は90%が不妊症となる」現象で、そうして生まれた雌牛は乳牛にはならず、手放さざるを得ません。
昨今たくさんの情報に触れるなかで、最近、江別市で酪農従業員として働くかたわら、アメリカでの「ファームサンクチュアリー」での経験をもとに、人が牛と友達になれる場所を当別町に作る活動を始めた関口晴実さんと知り合いました。こよなく牛を愛する彼女は「牛たちのかくれ家」という活動で、フリーマーチンをはじめ殺処分になる牛を引き取り、カウ・セラピー(ペットセラピーの一種)の牛として訓練する予定です。まだ20代の関口さんだからこそできる夢のある企画はクラウド・ファンディングで資金を募り、寄付アプリケーションで活動費を賄いながら進んでいます。PDF配信による活動報告、そして毎月のオンラインZoom報告会など、今どきのビジネス・モデル自体も興味深いです。オンライン報告会で私が鍼灸師だと伝えると、関口さんは「研修で訪れたアメリカの牛は毛艶が良くて、何をしているか聞いたら鍼灸をしているそうなんですよ。興味あります」その場はとても盛り上がりました。
こうした取り組みが連携につながるよう、先日吉田さんにラジオでこの企画を紹介して頂きました。吉田さんは、私の母が来町しても、パリの高校生が来町しても、ことあるごとについつい連れていき紹介してしまう、大切な地元メディア女史です。これからも耳をそばだててラジオを聴くつもりです。
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