■熱中症からカラダを守ろう
広報おくしり7月号でも熱中症についてお伝えさせていただきました。
7月は1年間を通して熱中症が最も増える月でもありますが、熱中症対策・予防が必要な時期も年々早まってきていることから、8月も油断せずに正しい知識をもって熱中症対策をお願いします。
また、昨年と比べて熱中症対策をしている方も多くいらっしゃるかとは思いますが、熱中症予防はとても重要な内容となりますので、予防の為にもぜひ再確認してください。
熱中症は、夏の強い日射しの下で激しい運動や作業をする時だけでなく、身体が暑さに慣れていない梅雨明けの時期にも起こります。また屋外だけでなく、高温多湿の室内でも発症します。症状が深刻なときは命に関わることもありますが、正しい知識があれば予防することができます。
マスクの着用時も熱中症にならないよう考え、屋外や人との距離によっては外しましょう。
水分補給はこまめにおこない、エアコンや扇風機などの使用はためらわないようにしましょう。
また、外出する際には帽子や日傘を積極的に使用し、服装にも熱がこもらないような工夫をして、外出するようにしましょう。夜間の入眠時や朝の起床時にも熱中症対策として水分補給を行いましょう。「熱中症」とは暑い環境で生じる健康障害の総称で、次のように分類されています。
○熱失神
皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳への血流が悪くなることにより起こります。
・めまい
・一時的な失神
・顔面蒼白
・脈は速くて弱くなる
○熱けいれん
大量に汗をかき、水だけを補給して血液の塩分(ナトリウム)濃度が低下した時に、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが起こります。
・筋肉痛
・手足がつる
・筋肉がけいれんする
○熱疲労
大量に汗をかき、水分の補給が追いつかないと、身体が脱水状態になり熱疲労の症状がみられます。
・全身倦怠感
・悪心・嘔吐
・頭痛
・集中力や判断力の低下
○熱射病
体温の上昇のため中枢機能に異常をきたした状態です。意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がみられたり、ショック状態になる場合もあります。
・体温が高い
・意識障害
・呼びかけや刺激への反応がにぶい
・言動が不自然
・ふらつく
熱中症が疑われる時には、適切に応急処置をする必要がありますが「意識がない、もしくは意識がはっきりしていない」場合はすぐに救急車を要請しましょう。
救急車を呼んだ場合もそうでない場合も、現場では速やかな処置が必要です。症状や重症度にかかわらず、熱中症が疑われる時には日陰などの涼しい場所へ移動し身体を冷やすこと、水分と電解質を速やかに補給する必要があります。水分の摂取は本人が自力で摂取できる場合に限ります。
○涼しい場所へ移動させる
風通しのよい日陰や、できればクーラーが効いている室内などの涼しい場所へ移動させましょう。
○身体を冷却する
・衣服を脱がせたり、きついベルトやネクタイ、下着はゆるめて身体から熱を放散させます。
・露出させた皮膚に冷水をかけて、うちわや扇風機などで扇いで体を冷やします。
・氷のうなどがあれば、それを首の両脇、脇の下、大腿の付け根の前面に当てて皮膚のすぐ近くにある太い血管を冷やします。
○水分・電解質の補給
意識がはっきりしているなら、電解質を適量含んだ冷えた飲料を自分で飲ませて下さい。
・汗で失われた電解質も適切に補えるスポーツドリンク(ナトリウムを100mlあたり40~80mg含んでいる飲料)や経口補水液などが最適です。
・「呼び掛けや刺激に対する反応がおかしい」「応えない(意識障害がある)」時には誤って水分が気道に流れ込む可能性があるため、無理に飲ませることは避けて下さい。「吐き気を訴える」または「吐く」症状がある時は、口から水分を摂らせることは適切ではないため、医療機関での点滴等の処置が必要となります。
◆子供や高齢者は特に注意が必要です
○子供は…
1.大人に比べて暑さに強くありません
汗をかくなどの体温調節機能が未発達のため、体に熱がこもりやすくなります。
2.自分では熱中症の予防を行えません
身体に異変が起きても、気づかないことがあるため、周囲の大人が気にかける必要があります。
○高齢者は…
1.体内の水分が不足しがちです
若年者に比べ体内の水分量が少ないため、こまめな水分補給を行う必要があります。
2.暑さに対する感覚機能が低下しています
加齢により、暑さやのどの渇きに対する感覚が鈍くなります。
3.暑さに対する体の調節機能が低下します
高齢者は体に熱がたまりやすく、暑いときには若年者よりも循環器系への負担が大きくなります。
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