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【特集】西日本の高濃度PCB廃棄物受け入れを決定

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北海道室蘭市 クリエイティブ・コモンズ

市では、令和5年12月21日に環境省から要請があった西日本の高濃度PCB廃棄物の受け入れについて、市議会での議論や市民の皆さんからの意見などを踏まえ、安全性の確保や市が取り組む環境関連産業への支援などの受け入れ条件の承諾を前提に受け入れ処理することを決定しました。

■受け入れまでの経緯
R5.12.21…国が市および道に受け入れを要請
R5.12.22…第60回北海道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議にて説明
R6.1.12…国が室蘭市議員協議会にて説明
R6.2.22~23…国が「わにホール室蘭市市民会館」にて住民説明会を開催(延べ参加者数77人)
R6.3.27…第61回北海道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議にて住民説明会開催を報告
R6.4.1~30…市民意見の募集および意見交換会希望団体の募集(意見総数21件)
R6.4.16~5.25…市内団体との意見交換会を実施(8団体、延べ参加者数47人)
R6.5.9~11…市内4カ所で地区別意見交換会を実施(延べ参加者数28人)
R6.6.3…国による市・市議会・道への再要請および意見交換会を実施
R6.6.21…室蘭市議会議員協議会において、市の受け入れ判断および受け入れ条件案を報告
R6.7.9…環境大臣に受け入れの回答および受け入れ条件を提示。国が承諾

■受け入れの判断理由
《安全性の確保》
○操業開始から15年にわたる安全操業の実績。
○安全ガイドラインの遵守や徹底したリスクコミュニケーションなどから、継続して安全な受入処理ができる可能性が高いこと。

《市民意見》
○主な市民意見では、環境貢献や雇用・産業振興の立場からの受け入れ賛成、度重なる要請に関する国への不信と室蘭のさらなる環境リスク増大などから反対の意見があった。
○一方で、受け入れ可否のほか、処理期限終了後に発見された場合の国の処理方針など、今後に関する意見なども多く、市民は冷静に受け止めていると判断。

《処理の見込と期限》
○北海道事業所の稼働状況から、西日本のPCB廃棄物を受け入れても、余力を持って処理が可能であること。
○処理期限は、従前のとおり令和8年3月31日で変更がないことを国は明言していること。

《市の環境産業都市としての考え》
○PCB廃棄物は発見され次第処理を進めることが、環境保全と健康を守る最善の手段であり、プラズマ処理施設が稼働する室蘭市が、輸送および域内での安全確保を条件に受入処理することが妥当と判断。
○処理の受け入れは環境産業都市、環境貢献に資する都市を指向する本市のスタンスと合致すること。
○国はこれまでの受け入れ条件を堅実に履行しており、唯一実現を断念した「現施設の有効活用」の代替事業に国の責任で取り組むとしていること。

■市が提示した受け入れ条件(抜粋)
1.安全性の確保とともに、確実な事業推進
西日本の高濃度PCB廃棄物を処理する場合も、これまで同様に安全性を最優先に事業を進めること。
期限内で事業を終了し、再延長は行わないこと。
2.情報発信の継続
施設解体工事終了まで、安全性の確保や進捗など、地域住民へ情報発信を行うこと。
3.地域産業の振興
施設解体工事の実施については、地元の企業、人材、技術を最大限活用すること。
4.環境関連産業等の推進
地球温暖化対策に資する公共施設整備、廃棄物処理や資源有効利用など環境関連産業推進の取り組みへの支援のほか、資源循環型産業などの環境関連事業の誘致について、市の意向を踏まえ、国が責任を持って取り組むこと。
5.JESCO事業終了後のPCB処理について
事業終了後、新たに発見されたPCB廃棄物の処理方針について、国が責任を持って確立し、国民に発信すること。
・これらの条件を7月9日に北海道とともに環境大臣に直接提示しました。
・市の受け入れ条件を伊藤環境大臣が承諾

※受け入れ条件の全文は、市ホームページをご覧ください。

詳細:環境課
【電話】23-2225

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