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健康 〔健康コラム〕

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北海道富良野市

■インフルエンザ流行中 今シーズンは要注意
富良野医師会 角谷(かくや)不二雄さん

通常インフルエンザは毎年全国で600~1200万人が発病し、超過死亡が年平均で1万人超と推定される社会的な被害が大きな疾患です。ただし、その流行は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行後の2020/21、21/22シーズンにはみられず、22/23シーズンも小規模でした。しかし今年はインフルエンザの感染拡大が例年より早く始まっており、全国およそ5,000ヵ所の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は第40週(10/2~8)に10を超え注意報レベルに達しました。これからインフルエンザの大きな流行が起こる可能性が高いと私は考えています。その理由として流行がない、あるいは小さかったため免疫のレベルが落ちていることがあります。国立感染症研究所の感染症流行予測調査から年齢群別のインフルエンザ抗体保有状況をみると、40倍以上の抗体価があり有効防御免疫を有するとみなされる率が年々低下し、2022年度の調査では、B型山形系統を除きかなり低下していました。
インフルエンザの予防対策は基本的にはCOVID-19と同じで、「症状があるときは自宅療養あるいは受診」、「マスクの着用や咳エチケットの実施」、「3密を避けることと換気」、「手洗い」です。最近はマスク着用率がかなり下がっていますが、発症者と接触者の両方が着用していれば、感染のリスクは大きく低下します。また、ワクチン接種は有効で、とくに重症化予防を期待できます。今シーズン、すでにインフルエンザに罹ってしまったのでワクチン接種は不要、と考えている方がいるかもしれませんが、それは間違いです。インフルエンザワクチンはA型2亜種とB型2系統に対応する4価ワクチンです。1回インフルエンザに罹っても、他の3つに対する免疫ができるわけではないので、接種をおすすめします。

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