地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域などの条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PRなどの地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援など「地域協力活動」を行いながら、その地域へ定住・定着を図る取り組みです。隊員は各自治体から委嘱を受け、任期はおおむね1年から3年です。
富良野市では平成25年から地域おこし協力隊員を受け入れ、地域課題の解決や地域づくりに取り組んできました。これまで15人を受け入れ、うち2人が定住しています。
今回は、令和5年度から地域おこし協力隊として、富良野ブルーリッジの球団運営やICT支援員として活動している4人が座談会を行い、1年を振り返ってみた感想や今後の活動について語り合いました。その様子を紹介します。
○町田祐樹(まちだゆうき)隊員
出身 神奈川県
着任 令和5年4月
○沖永(おきなが)まりな隊員
出身 神奈川県
着任 令和5年6月
○佐野優花(さのゆうか)隊員
出身 兵庫県
着任 令和5年6月
○鈴木泰仁(すずきやすひと)隊員
出身 北海道
着任 令和5年4月
◆地域おこし協力隊を選んだキッカケは?
・町田 最初は、地域おこし協力隊という存在は知りませんでした。キッカケは富良野ブルーリッジの運営をする仕事として地域おこし協力隊を知りました。ブルーリッジには、高校の同級生もいて、球団運営に関わるために地域おこし協力隊を選びました。
・鈴木 個人で野球塾をやっていて、そのつながりで月2回指導をしてほしいという話から、専属で関わるなら、地域おこし協力隊というものをあるという話を聞き、好きな野球をしながら、地域をアピールできるのは面白そうだと感じ、チャンスだと思って選んだ感じです。
・沖永 キッカケは、旅行で富良野を訪れた時に、駅から新富良野プリンスホテルまで歩いていけると思って歩いたんですけど、全然遠くて、疲れてたまたま入った喫茶店の方に「それは無理だから送ってあげるよ」と富良野の人柄に魅了されて今に至ってます。
・佐野 北海道に小さい頃から頻繁にきていて、北海道で働いてみたいという中で、地域おこし協力隊制度を知りました。前は教育関係の仕事をしていたので、教育関係の仕事で地域に貢献ができないかと思っていた時に、富良野のICT支援員の募集があったので応募しました。
◆一年間活動して「一番思い出深い」ことは?
・鈴木 印象に残っているのは、へそ祭りに少年団の野球チームと一緒に参加できたことですね。地域おこし協力隊の活動に直結しているかなと思います。大きなイベントだったので一番というかすごく思い出深いです。
・町田 具体的なことではないですけど、ブルーリッジでの活動を通じて、地域の方々との繋がりが増えたことですね。日々の仕事がファンやスポンサー様とのつながりになっていると感じますね。
・沖永 ふらの花火大会のスタッフとして参加したことが思い出深いです。地元有志でやっているお祭りで、仕事では関わらない方々と関わって、地域の方の富良野を盛り上げたいという気持ちを体感しました。
・佐野 初めて2人で企画した冬休みの講座ですね。学校以外の外部でやることが、すごいいい経験になったかなって思います。子どもたちが私たちの講座で楽しかったって言ってくれたり、その後も「あっ!あの先生だ!」って自分が担当していない学校の子からも声をかけてもらえて嬉しかったな。
◆着任してから感じた自分の変化
・町田 なんか学生野球は身内でちゃんとやっていれば成り立ったんですけど、それが、普段から見られ方を意識しなきゃいけない。特に独立リーグは地域の支えがなければやっていけない組織なので、1年通じてすごい感じました。
・沖永 働くことで、自分自身に対する価値観がすごく大きく変わったなと感じました。今まで大学生だったのに先生って呼ばれて、自分が経験してきたことが、違う視点で見れて成長させてもらってるなと思います。
・鈴木 自分自身のコーチングスキルがすごく成長したなと感じました。あとは、地域のイベントを通じてチームとして一体感が生まれて、寝不足でも地域の皆さんとの交流でパワーをいただいたと実感しました。
・佐野 前職の学校職場は、学校内の人しか関わりがありませんでしたが、こっちにきて、学校や市役所の人、バスケや地域の方など、色々な関わりができたり、お店屋さんとも仲良くなったり、温かい人が多いからこそ、人との関わりを大事にしたいと思うようになりました。そこがちょっと変わったかなと思います。
◆今年度の目標や任期終了後は?
・町田 私の目標は優勝することなんで。目標というか使命ですね。あとは、マネジメントの部分で新しい取り組みをしています。優勝だけではなく、選手の進路も充実させてあげたいと思っています。
・鈴木 自分も優勝して、軽トラで優勝パレードしたい(笑)地域の皆さんに応援してもらって手を振ってもらえたらと思ってます。
・佐野 地域との関わりがまだ全然なくて、何か地域の皆さんと関わりをもっと増やす機会を設けられたらと沖永さんと話をしています。
・沖永 富良野の学校が情報化認定の優良校になっていますが、一段階上の先進校に向けて整備をしていきたいと思います。ICT支援員という職がいつまで続くのかわかりませんが、いなくなった後でも実装できるシステムをつくっていけたらと思います。
・鈴木 任期終了後も、富良野は子育てしやすい町ですし、家族と一緒にここを拠点に、野球のコーチもしながら活動していきたいなと思いはありますね。
・町田 たぶんこの先ずっと野球界に貢献していきたいと思います。カテゴリーはわかりませんが、色々な経験をしたいと思います。婚期は遅れますが(笑)
・佐野 明確には決めてないですけれど、教えることや子どもは好きなので、教育現場のどこかで貢献できたらなと思っています。
・沖永 今年から学校以外とのつながりも増えていくと思うので、その中でこの先の目標が形になればいいなと思っています。
◇地域おこし協力隊 町田・鈴木隊員の「へその国から’24BLUERIDGE」はラジオふらので聞くことができます。
月~金曜 各回10分
(1)12:15~
(2)17:40(再放送)
◇地域おこし協力隊 町田・鈴木隊員の「へその国から’24BLUERIDGE」の過去の放送も聞くことができます。
・富良野市公式YouTubeチャンネル
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