■体力合計点と生活習慣
令和6年度調査において、小学校・中学校ともに、男子の体力合計点は、全国平均を下回り、女子の体力合計点は全国平均を上回る結果となり、特に中学校女子の結果が大きく改善しました。
質問調査の結果から、次の点が要因として考えられます。
◇小学校男子
「睡眠時間6時間未満」「メディア等の視聴時間3時間以上4時間未満」「一週間の運動時間0分」の割合が増加
◇小学校女子
「睡眠時間6時間未満」の割合が0になり、「一週間の運動時間」が増加
◇中学校男子
「朝食を食べない日がある、または食べない日が多い」「睡眠時間6時間未満」「メディア等の視聴時間1時間以上」の割合が増加
◇中学校女子
「朝食を毎日食べる」「メディア等の視聴時間0分」の割合が増加、「一週間の運動時間」の増加
■体力測定の全国平均比較
小学校男子の体力合計点は全国平均を下回りましたが、種目別では、8種目中3種目(握力、反復横とび、ソフトボール投げ)で全国平均を上回りました。
小学校女子の体力合計点は、全国平均を上回り、種目別では、8種目中5種目(握力、上体起こし、反復横とび、立ち幅とび、ソフトボール投げ)で全国平均を上回りました。
中学校男子の体力合計点は、全国平均を下回りましたが、種目別では、8種目中1種目(ハンドボール投げ)で全国平均を上回りました。
中学校女子の体力合計点は、全国平均を上回り、種目別では、8種目中3種目(握力、立ち幅とび、ハンドボール投げ)で全国平均を上回りました。
体格については、小学校男子・女子、中学校男子・女子ともに身長と体重で全国平均を上回りました。肥満傾向児の出現率は、小学校男子・女子ともに全国平均より高く、中学生男子も全国平均を上回りましたが、女子は全国平均より低くなっています。
■改善のポイント・今後の方針
全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果から見られる富良野市の児童生徒の体力・運動習慣などの課題について、その改善を図るため、次の取組を推進します。
◆家庭での取組
1.食事・睡眠時間・休憩等、規則正しい生活リズムの確立
2.ゲームやテレビ、スマホなど、視聴時間や使い方に関する家庭におけるルールの徹底
3.自然体験やスポーツなど、運動する機会の働きかけ
◆各学校の取組
1.運動やスポーツの楽しさや喜び、達成体験を味わえる体育・保健体育授業の改善・充実
2.体育・保健体育の授業以外で体力向上に向けた取組および運動環境の整備
3.外部人材を活用した児童生徒の望ましい生活習慣の確立に向けた取組の工夫
◆市教委の取組
1.体育・保健体育授業に関する資料および各研修会の周知
2.生活習慣に関する研究大会および家庭教育セミナーの開催
3.児童生徒の自然体験・集団生活に関する研修会の実施
富良野市教育委員会では、成長期にある子どもたちの「知・徳・体」の調和のとれた教育を推進するとともに、富良野市の子どもたち一人一人が生涯にわたって運動に親しめる資質や能力を育成してまいります。また、この調査結果から明らかとなった課題を踏まえ、健康三原則(運動、食事、休養および睡眠)の大切さについて学校・家庭・地域・行政が一体となって体力向上にむけた取組を推進します。
富良野市教育委員会が作成した「家庭教育ハンドブック」や学力向上推進プロジェクトで作成した「家族で学力を育てる9つのポイント」を基に、運動習慣を含む生活習慣の見直しを行い、児童生徒が主体的に健康・体力づくりに取り組むよう支援します。
家庭・学校・地域・スポーツ関係団体が連携し、「すべては子どもたちのために」を合言葉に、子どもたちの体力向上に向けた取組を推進します。
◇体力測定の結果
(握力) 物をつかむ腕の力
(上体起こし) 寝た状態から体を起こす力
(長座体前屈) 座って体を前にたおす柔軟性
(反復横とび) 左右に素早く動く敏しょう性
(20mシャトルラン) 何度も走る持久力
(50m走) 走る力
(立ち幅跳び) 両足をそろえて跳ぶ力
(ソフトボール投げ) ボールを遠くに投げる力
◇学校質問紙調査
肥満傾向児の出現率を全国平均値と比較した結果、小学生男子・女子、中学生男子は、全国平均より高く、中学生女子は全国平均より低いことがわかりました。
問合せ:教育振興課
【電話】39-2320
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