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受け継がれる想(おも)い

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北海道岩見沢市

岩見沢は令和5年に、開庁140年、市制施行80周年を迎えました。これを記念し、岩見沢のこれまでのあゆみや岩見沢に関わりの深い人、出来事などを紹介します。

■第10回 治水の歩み
石狩川のほとりにあって、水害の泥水に畑が埋もれることを「しかたないっしょ」と受け止めた北村恵理(えり)による家族の物語〝ハコの牧場〟。その舞台となった北村牧場は、流域全体を洪水から守る遊水地事業のため平成29年に111年の歴史に幕を下ろしました。
石狩川流域の治水事業は、岩見沢村の10分の9が浸水したと伝えられた明治31年の〝石狩原野大洪水〟を契機に治水計画が策定され、大正7年から河道の切り替えや堤防整備が段階的に進められ、昭和9年には北村地域も対象となりました。
石狩川の支流河川では流域の洪水を防ぐため、幾春別川、夕張川、幌向川に新水路が開削され、旧美唄川や清真布川などでは、増水時の浸水を防ぐための堤防や防水門などが整備され、流域の防災が整い農業も発展しました。
支流河川に堤防や防水門が完備されると、内水氾濫による被害を最小限に食い止めるため、北村地域では昭和38年から全村一斉に河川清掃に取り組み、昭和59年からは自衛隊と消防団による水防技術訓練も実施されています。また、栗沢地域でも昭和51年に水防団が結成されるとともに、地域ぐるみで最上川の清掃が行われています。
市は平成21年に洪水ハザードマップを作成し、市内を流れる各河川の堤防が決壊した場合に浸水が想定される区域や避難場所などを示し、災害に対する事前準備と的確な避難行動を促しています。
近年は、毎年のように集中豪雨による災害が全国で発生しています。幾度もの水害を克服してきた先人に習い、皆さん一人一人が洪水が起きた際にどのように行動するのかを考え、日ごろから備えておきましょう。

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