市民の皆さまにおかれましては輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます
■昨年を振り返って
昨年は、元日に発生した能登半島地震や翌2日の航空機事故という大きな衝撃を年明けから受け、さらには全国各地で頻発する大雨被害など、自然災害の脅威、あらゆる災害への備えの重要性を痛感した年となりました。
また、夏にはパリオリンピック・パラリンピックでの岩見沢ゆかりの選手たちの躍動という明るい話題もありました。バドミントン混合ダブルスで五十嵐有紗選手が2大会連続の銅メダルを、車いすラグビーで池崎大輔選手が初の金メダルを手に凱旋、私たちに勇気と感動を与えてくれました。二人は岩見沢市の誇りであり、岩見沢市スポーツ栄誉賞を贈呈させていただきました。
そして、8月の市長選挙では、引き続き岩見沢市長として4期目の市政を担わせていただくこととなりました。決意を新たに“より住みやすいまち”“より暮らしやすいまち”を目指し、市政のレベルアップに全力を傾けてまいります。
■新病院建設と早期経営統合への道のり
昨年7月、患者動向や物価高騰などによる建設費用の増大を踏まえた新病院の施設規模の見直しとともに、市立総合病院と北海道中央労災病院の経営統合を令和8年4月に前倒すことをお知らせしたところです。
現在、経営統合に向け、両病院間でさまざまな検討を進めており、今後、市民の皆さまや両病院を受診している方々へ、統合時の診療機能などをお知らせしていきます。
市民の皆さまや圏域の住民の方々が、住み慣れた地域で質の高い医療を持続的に受けることができるよう、引き続き、両病院の経営統合や新病院の建設に取り組んでまいります。
■安心してこどもを産み、育てられるまちへ
昨年4月、母子保健と児童福祉の機能を一体化し、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を行うことで、子育ての不安や負担を軽減し、こどもたちの健やかな成長を支えることを目的に“こども家庭センター”を設置しました。これまで以上に子育て世代に寄り添った相談・支援ができることに加え、リニューアルした子育てポータルサイトを中心に、こども・子育てに関する情報を積極的に発信し、子育て中の疑問や不安が解消されるよう、情報面でもサポートを強化しています。
さらに、現在策定中の“岩見沢市こども計画”では、こどもから若者まで幅広い世代を支援対象としており、誰もが安心してこどもを産み、育てられる“こどもと子育てに優しいまちづくり”の取り組みを一層進めてまいります。
■人口減少と定住自立圏構想
今後も人口減少、少子高齢化の進行が見込まれる中、質の高い行政サービスを持続的に提供していくためには、近隣市町村との役割分担、相互補完、圏域全体での取り組みが重要です。
そこで現在、南空知9市町が連携して“定住自立圏”の形成に向けた協議を進めています。これまで北海道の協力のもと広域連携事業として取り組んできた“防災”“公共交通”“ICTインフラ”の3分野に加え、救急医療体制の広域的な確保や、各市町の特色を生かした観光や移住の共同プロモーション、まちづくりを担う人材の育成や職員研修など、多方面での連携を想定し“定住自立圏共生ビジョン”の策定に取り組んでいます。
誰もが安心して住み続けられる南空知圏域を目指し、今後も、岩見沢市が圏域の中心市として必要とされる役割を果たしてまいります。
■着実に前へ
また、健康ひろばを中心とした健康づくり、“書かない窓口”の機能拡張や電子申請の拡充などによる行政サービスのさらなる利便性向上、これまで進めてきたスマート農業や化学肥料削減の取り組みを生かした新たな地域農業スタイルの確立、そして、2050年までにCO2排出量を実質ゼロとする“ゼロカーボンシティ”を目指す取り組みなど、市民の皆さまや関係団体などと連携・協力しながら、引き続き“オール岩見沢”“チーム岩見沢”で施策を着実に推進してまいります。
結びに、本年が市民の皆さまにとりまして、実り多き素晴らしい一年となりますよう心からお祈り申し上げ、新年のごあいさつといたします。
令和7年 元旦
岩見沢市長 松野哲
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