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市長コラム 夢かなうまちおびひろ

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北海道帯広市

■自転車で感じる十勝・帯広
帯広市長 米沢則寿
皆さんは自転車に乗ったことがありますか?
おそらく、ほとんどの人が乗ったことがある、あるいは、子どもの頃はよく乗っていたという方が多いのではないでしょうか。
昨年9月、帯広市で自転車の保有率を調査したところ、10代はほぼ全員、20代30代で5割、60代70代でも6割の人が自転車を所有しているという結果でした。自転車は、子どもから高齢の方まで、多くの方が利用したことのある身近な乗り物の一つと言えるでしょう。
私が初めて自転車に乗れたのは小学1年の春でした。母や兄と一緒に、何度も転びながら練習したものです。母にサドルを支えてもらい「離さないで」とお願いする私。「しっかりハンドルを握って、真っすぐ前を向いて」という母の声を背に、一生懸命にペダルを踏んでスピードを上げる。やがて、「その調子、その調子」と、励ます母の声が遠ざかり、その時に初めて一人で乗れていることに気が付き、感動したことを思い出します。そして、その後に転んでしまったことも。
歩ける範囲が自分の世界だった頃から、自転車で自分の行きたい場所へ自分の力で行けるようになり、行動範囲がいっぺんに広がった喜びや、高校時代の部活の仲間とのサイクリングは、今でも忘れられない思い出です。
令和3年5月、十勝エリアを8の字に結ぶ全長400kmを超えるサイクルルート「トカプチ400」が、国のナショナルサイクルルートに指定されました。ここ十勝は、海と山、そして、広大な平野が広がる贅沢な風景があり、青い空、澄んだ空気、爽やかな風といった、自転車と相性が良い自然に恵まれています。近年、休憩・宿泊機能などの受け入れ環境も整いつつあり、ソフト・ハードの両面から一定の水準を満たすルートとして認められました。今後、「トカプチ400」を通じ、サイクルツーリズム(自転車を活用した観光)の面から、十勝・帯広が、さらに注目をされることを期待しています。
自転車は、健康的で自由度が高く、環境面や経済面に優れている乗り物です。そして、何よりも、移り変わる風景や季節を感じながら「風を切る」心地良さが、大きな魅力なのだと思います。
これから最高のサイクルシーズンを迎えます。世界が広がったあの頃を思い出し、十勝・帯広の初夏の風を楽しんでみるのも良いのではないでしょうか。

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